基礎の鉄筋の組み方
Vol. 4,407
おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です。
僕はこんな気持ちで家を作ってます(長いですけど)<//p>
本日は富士市の注文住宅より。
地盤改良工事も終了し
基礎工事が始まる前の
地盤が完成しています。
コントラストがなくて
分かりづらいですが
「地中梁」の部分が
凹んでいます。
ちょっとアングル違いですが
これなら凹みがわかりやすいかと。
下地の地盤の上に
「捨てコンクリート」
が施工されています。
文字通り「捨てて」います。
言わば地面にこぼしただけ。
強度は無いものとします。
だからこんなひび割れもOK。
地面に線が見えますね。
捨てコンクリートは
地面に施工用の正確な位置を
出すために施工されます。
ちなみに!
ヒビだらけなのはこの暑さで
コンクリートの水分が
「固まる前」に蒸発したため。
コンクリートは
【水が抜けて乾いて固まる】
のではなく
【セメントと水の化学反応】
で固まります。
なので
夏場にその化学反応相手の水
が蒸発してなくなってしまったり
冬場に
その化学反応相手の水
が凍って使えなくなってしまうと
強度が極端に落ちるコンクリート
となってしまいます。
だからミサキ!
本番の打設のときには
固まり始めたら翌日まで
じゃんじゃん水をまくのだ!
と新人現場監督のミサキに
今日もレクチャーのブログ。
若い社員大工とミサキは
監督の城内に教わりながら
鉄筋を組んでいます。
そもそも、住宅の基礎に鉄筋を
入れるのが義務化されて
まだ40年ちょっと。
ついでにミサキといっしょに
ブログを読んでいただいている方に
クイズです!
コンクリートの板の上に
私がそーっと乗りました。
青が鉄筋だと思ってください。
左:鉄筋が上に入っている
中:鉄筋が下に入っている
右:鉄筋が入っていない
この中で折れてしまうのは
どれでしょうか?
まぁ右は折れそうですよね。
問題は鉄筋の位置は
上がいいか下がいいか…?
正解は
・
・
・
こうです!
何故か?
コンクリートの板に私が乗ることで
上から下方向へ力がかかります。
すると板は曲がろうとしますが
板の上側には「圧縮」の力が
板の下側には「引張」の力が
働くのがイメージできますよね?
コンクリートは「圧縮」に「強い」
けど「引張」には「弱い」のです。
反対に鉄は「曲げ」には「弱い」
けど「引張」には「とても強い」。
だから鉄筋はコンクリートに
「曲げ」の力が働く場所に
入れます。
実際には「せん断」と言って
合わせた手のひらを擦る方向
に働く力が加わる場所にも
鉄筋を入れます。
だから位置によって
鉄筋の組み方が全く違うのです。
それを計算するのが
「構造計算」なのです。
鉄筋を入れるのが義務化されたのが
約40前と書きましたが
そのさらに30年前には
「構造計算して建てなさい」
と決まっています。
ただその時
「木造住宅はまだいいけどね」
としてしまった。
そのまだが、70年後の今日という
怖い現実…
これでいいのかな…?
ホントはクイズとしてはこっち。
正解は
・
・
・
…いいわけないよね 汗
2023年08月09日
Post by 株式会社 macs
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。