地盤補強の判定が難しい理由
Vol. 4,084
おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です。
僕はこんな気持ちで家を作ってます(長いですけど)。
今回の台風が温帯低気圧に
なろうとしている頃、
私は沼津市の建替えの現場に
おりました。
既存建物の解体工事が終わり
まずはやっぱり地盤調査です。
ただ、建替え工事の場合
解体で基礎を掘り返すため
どうしても表層の土が
柔らかくなりがち。
調査員、埋まって動けない…。
解体終了のタイミングで台風
ですからね。
土が流れ出ないか、かなり心配
でしたが大問題にもならず
まずは一安心でした。
少し流れてしまったのでお掃除。
こういうポーズになると加藤茶の「オーぇ」をやりたくなる世代。
こうして見ると
地面に謎の跡が見えます。
これは、最後に重機を往復させて
少しでも地盤を踏み固めた跡です。
解体後、これをやるかやらないかで
けっこうその後の地盤調査の
結果が変わってきます。
台風による大雨で表面の土が
かなりぬかるんでしまい
さきほどのように人がまともに
歩きづらい状況ですが…
場所によってはこのように
ハンマーでガンガン叩かないと
入っていかない層があります。
でも残念ながら「自沈」と言って
回転する力をかけなくても
測定器の重みだけでズブズブ…
っと入っていってしまう層
もありました。
こちらは以前動画で詳しくご紹介
させていただいたものです。
スマホで画面が切れる方は
YouTubeのページでご覧ください。
既に速報値は出ているので
調査結果を見たのですが
うーん、微妙。
微妙というのは
「判定としては地盤補強が必要
と判定されるはずだけど
心情的には平屋だしベタ基礎で
地盤補強無しで行けんじゃね?」
ってことです。
ただし、ここで難しいのが
完成後に
「もしも家が傾いてしまったら」
誰が責任を取るのか?
ということなんです。
傾いた建物を元に戻すには
普通の家でも、なんと800万位
かかったりします。
この金額は
「そん時考えりゃいいよな」
ってレベルじゃないですよね。
地盤を保証する保険会社は
このリスクを回避しなければ
なりませんので
「行けんじゃね?」
くらいなら
「補強が必要です」
と判定します。絶対に。
建設会社側は
「えー?行けるっしょ?
補強無しで行くわ!」
とはなりません。絶対に。
だって
「もし家が傾いても責任取ります」
なんて言えるわけ無いですから。
もっと言ってしまえば
地盤補強で工事費が増えるので
建設会社側は
安易に高額な地盤補強を勧めがち。
これが、地盤調査結果の判定が
難しい
(より安全側に見ざるをえない)
という理由です。
地盤補強は安全のために仕方がない
と言ってしまえばそれまでですが
地面の中にお金埋めるようなもの
ですからねぇ…
無きゃ無い方が良い。当たり前。
はたしていくらかかるか…
調査会社からの見積もりを待つ
この期間…。
うーん、憂鬱だなぁ…。
2022年09月22日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。