モルタル造形の門柱に真鍮の表札と照明
本日も裾野市の新築注文住宅現場から。
社員大工の丸山の指導の元、新人社員左官の原田&篠原とで、下地を完成させ、私にバトンタッチ。
篠原に助っ人を頼み、一日でモルタル造形。
このままだと、ただのグレーの石なので、
石積み風に塗装。
長方形の茶色はポストの投函口。
その上の金色の四角は、ボカシ入れてありますが表札です。
この表札、真鍮製です。
お客様がお店で一目惚れして。
真鍮は、黄銅とも書き、オウドウとかコウドウとも呼ばれます。
銅と亜鉛の合金で、メッキではありません。
この表札も真鍮の鋳物。
真鍮の代表は5円玉。
英語ではbrass(ブラス)。
サックスやトランペットなども真鍮製で、ブラスバンドと言う言葉はここから来ています。
5円玉でおわかりの通り、酸化によって変色(経年変化)してゆきます。
特に、外で使えば、このピカピカの金色はどんどん茶褐色に。
表札を販売される店舗の方も「濡れる場所だと…」と、それを心配。
けれど、私からはお客様に、
「逆にその経年変化が良いじゃないですか!味ですよ」
とお伝え。
実は、右の照明器具も、真鍮製の船舶ライト。
私が表札に合わせて選びましたが、こちらも新品なのでピカピカ。
これが数年経って落ち着いてくると、いー感じの「ヤレ感」が出るわけです。
経年変化、ではなく、経年美、ですね。
この「新品ピカピカだとかえって恥ずかしい」という感覚は、ヨーロッパの古い町並みの改修工事で生まれ、工事の際に、ざわと時を経たように汚しをかけて、自分の家だけかっこ悪く浮かないようにする技術として確立しました。
これを「エイジング塗装」と言います。
石積みもよく見ると、わざと(←ココ重要)雨だれの汚れなどを付けて、エイジング塗装で本物っぽくしています。
真鍮の表札と照明器具が、早く馴染んでこないかなぁ…。
動画にしてみましたので、ご覧くださいませ。
2021年04月07日
Post by 株式会社 macs
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。