屋根の通気は壁より大事
本日は富士市の新築注文住宅から。
一昨日は煙突をご紹介しましたが、本日はその煙突がついている屋根。
上の写真のガラスが付いた箱は、パッシブソーラーシステムの「びおソーラー」ですが、その上に3つ、出っ張りがあります。
こちらは屋根の裏側、軒(のき)です。
樋の先端までだと1.4m出ている深い軒ですが、指差しているのは軒の付け根。
こんなふうになっています。
ここに、隙間が空いていて、コウモリなどが入らないように網がついているのがおわかりいただけますでしょうか?
ここは空気の入口。
先程の3箇所は空気の出口。
屋根の裏側の小屋裏の空気は、壁の裏側の空気(通気層)と一緒に、先程の3箇所から抜けるようになっています。
室内で生活していれば、必ず湿気が出ます。
調理・お風呂・洗濯・お花に水やり・そして人の呼吸でも。
4人家族の場合、洗濯物を外に干しても、毎日一升瓶5本分ほどの水蒸気が出ると言われています。
24時間換気が稼働しているので、多くは室外に排出されるのですが、暖かく湿った空気は上昇するので、少なくない量の水蒸気は、必ず小屋裏に到達します。
その湿気を逃がすのが冒頭の3箇所の出口。棟換気口と言います。
この出口がないと、屋根の下地の野地板は見事に腐ります。
嫌というほどリフォームで見てまいりました。
屋根の換気は、壁の換気よりもずっと大事なのです。
で、びおソーラー。
ここに最終的に空気が集まり、冬は暖かい空気を、夏は涼しい空気(夜の放射冷却)を床下に送ります。
こちらは屋根の裏ではなく表。
面といっても、下地と仕上げの板金の間の空気層。
こちらの空気の入口は、先程の指差す部分ではなく、赤丸の部分。
空気をうまく使ってあげて、家を長持ち&快適にさせる技術です。
土日は裾野市で完成見学会ですが、暑くも寒くもないこの季節、パッシブソーラーの気配は感じないことでしょう。
ちなみに夕方含め全ての時間が埋まりましたので、満員御礼でご予約お申込みは締め切らせていただきました。
ご予約いただいた皆様ありがとうございます。見学会をお楽しみに!
2021年04月15日
Post by 株式会社 macs
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。