気密試験時に空気が漏れたときの恐怖
Vol. 4,362
おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です。
僕はこんな気持ちで家を作ってます(長いですけど)。
本日は三島市の注文住宅から
気密測定の様子をご紹介します。
気密測定・気密試験、同じです。
住宅の気密性能、つまり隙間が
どれくらいあるかを調べます。
断熱性能のUA値は計算で出ますが
気密性能のC値は
現場ごと測定しないと出ません。
これがその機械。
換気扇など、「隙間」ではなく
「意図的に開けた穴」
は塞ぎます。
その上で、大型のファンで
室内の空気を外に排出します。
気密性が高いほど
ファンを少し回しただけで
室内の気圧が下がります。
青い表示部に
「5点目の設定中」
とあります。
空気を吐き出せば、建物の内外に
気圧差が生まれます。
その気圧差が
20Pa(パスカル)
25Pa
35Pa
45Pa
50Pa
の5点になるまでに
ファンがどれ位の排出量になるか
を調べます。
気密性が高いほど
この所定の気圧差にするのは容易い
つまり、少ない風量で
簡単に所定の圧にすることが出来る
ということです。
ただ
いくら気密性が高いと言っても
潜水艦を作っているわけでは
ありませんから
空気は漏れます。
どこからどれくらい漏れるか?
これを知っていると
「次回からここを気をつけよう」
となります。
だから、現場監督や営業マンが
「会社の決まりだから」
とか
「お客様に言われて」
と言ってやる気密試験と
大工が自分の手掛けた現場は
どれくらいの性能なんだろう?
と思いながらする気密試験とでは
その重要性が全く異なります。
今回はちょうど新人大工のユウヤと
新人女性監督のミサキがいたので
気密試験がどういう原理なのか?
をレクチャーした後
サッシやコンセント周りなど
空気が漏れやすい場所を
手をかざして教えます。
強力なファンを回しながら
空気の漏れている所に手をかざすと
わずかに空気の流れを感じます。
せっかくなので
空気の漏れやすい部分
(気密処理が難しい部分)
である
小屋裏へ二人を潜らせました。
「え?空気が少し漏ってます!?」
いけないことを発見してしまった
かのような、焦ったユウヤの顔…笑
ユウヤは大工になって初めての
気密試験とのことで
焦ったようです。
ですが、先程も書いたとおり
通常の生活ではありえないほど
室内を負圧にして測定するので
ある意味、どこかから多少漏るのは
当たり前なのです。
で、結果は…
印刷されたシートの見方。
5点の理論値から得た理論上の
隙間面積(総相当隙間面積:緑)を
ロフトや吹抜けを加味した
実質延べ床面積(黄)で
割ってあげます。
52 ÷ 148.06 = 0.35
C値は少数第一位で出すのが
決まりなので、C値=0.4 です。
十分な気密性能です。
ほっと一安心。
2023年06月26日
Post by 株式会社 macs
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。