イベント イベント insta インスタグラム 上部に戻る

ブログ

ブログ

社長ブログ

この地で育てられた四代目です

僕はなぜ家を作るんだ?-21 最低

Vol. 3,878

おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です。

 

過去の自分を振り返り
なぜ「家を建てる仕事」を
生業にしてるのか?

を考えるシリーズ。

過去のいろんな事を
包み隠さず書きながら

「自分自身
 この仕事の意味を内省しよう」

そう思って始めたのに

 

オーナー様方からは
面白い面白いと
かつてなくお褒めいただき…

 

いえ、お褒めいただくことは
ありがたいのですが…

趣旨が違ってきてしまっている
ような???

 

そもそも、そんな「いい」ように
伝わっているとすれば
僕の気持ちとして

「内省」であって
「宣伝」ではないんだけど…

というのがあって
ものすごく違和感。

 

ということで
前回はまぁ、メデタシメデタシ
ッテお話でしたが

本日は、私がこの仕事で
過去、

最低

最悪

最凶

の酷っい
大失敗・大クレーム
を書いてみようと思います。

 

それは
とあるお客様のお宅の修繕工事。

純和風の平屋建てのお宅でした。

屋根は当然瓦。
数寄屋造りの平屋なので
間取りに合わせて
屋根の形状も複雑です。

 

下から屋根を見上げると
屋根の下地(垂木:たるき)
が見えます。

その垂木の上から
「軒天ピーリング」
というものを貼ってありました。

 

軒天ピーリングとは
ベニア板に単板(たんぱん)
と呼ばれる薄く大根の桂剥き
のようにした木材を
ノリで貼り付けたものです。
(木目を印刷したシートを
 貼ったモノもあります)

 

耐久性が低く、その単板が
ペラペラと
剥がれてきちゃうんですね。

 

そこで、

軒天ピーリングを
無垢の杉板に張り替える工事
をご用命頂きました。

 

工事としては、構造上
上からしか出来ません。

瓦を軒桁の位置まで一旦撤去。

すると
アスファルトルーフィングという
黒い防水シートが見えるので
それも一旦剥がします。

 

すると
軒天ピーリング(赤にしました)
が見えます。

これを大工が撤去。

 

化粧垂木のみが見えます。

 

そして
その垂木に新しく化粧の
杉板を打ち付ける。

 

再度防水シートを施工。

そして瓦職人が再度瓦を戻す。

これで終了。

 

なのですが
入母屋の複雑な屋根ですし
杉板に交換するのも
そんなに簡単ではなく
何日もかかります。

毎回やったところまで
瓦職人に来てもらう
というわけにもいかないので

必然的に
大工が何日間かかけて工事をし
瓦職人が入る、つまり大工工事が
終わるまでは雨の養生を
した状態になっています。

 

通常なら問題はない。

はずだったのです。

 

ところが
瓦職人が入る数日前の深夜…

 

爆弾低気圧発生!

深夜、天気予報にない
激しい暴風雨。

 

『大丈夫かなぁ…』

心配で眠れなかったのですが
案の定…

 

防水紙が暴風で
剥がされてしまいます。

家中ぐるっと全周
瓦が取ってあります。

しかも、軒天を直すため
瓦は外と中の境界の
外壁の位置まで
取ってありますから…

家中、滝。

壁から床から天井から

家具から服から布団まで

ビッショビショ…。

 

想像できますか?
家中、滝ですよ?
それが夜中にですよ?

本当に最悪の状態です。

この状態で、

「まぁねぇ…
 天気予報にもない
 爆弾低気圧だもんね

 仕方ないよ
 誰も悪くないって。
 直してさえくれればいいよ」

って、言えます?

誰も言えないと思います。

 

僕だって怒る。
誰だって怒ると思います。

 

スタッフ総出で
朝から対応にあたり
私も謝罪に伺いましたが

奥様は玄関で泣き崩れる

ご主人は
「建て直せ!」と激怒。

 

当たり前です。

もう…
何も申し上げられませんでした。

言い訳もできません。
謝って済む問題でもない。

 

土下座したって
何の解決にもならない。

とにかく、最低最悪。

 

「なぜ、もっと現場と密に
 連絡とって段取り良く
 進めなかったんだ!?」

現場監督に
僕がキレたってどうにもならない。

 

「もっとちゃんと
 養生できなかったのか!?」

大工に
僕がキレたってどうにもならない。

 

「だってこんな天気なんて
 想定外ですもん」

そう僕が開き直っても
勿論どうにもならない。

 

ほんと、最低最悪の僕。

お施主様にも、
「監督や職人を怒っても
 仕方がないんだぞ!

 社長の責任だ!」
そうお叱りを受けました。

仰るとおり。
返す言葉もありませんでした。

 

リフォームや新築工事って
長期間に渡りますから
やっぱりお客様にとっては
ストレスです。

ご近所の方にも
音やホコリでストレスです。

それをいかに少なくするのか?

それが、建設会社の仕事。

 

快適な生活が出来る様になって
笑顔になってもらう。

それが仕事じゃないわけ???

 

それなのに…。

今も、思い出すと
申し訳ない気持ちで
いっぱいです。

工事させていただいたお金の
3倍ほど補修工事にかかりました

お金の問題じゃないんですよね。

 

マクスの家の上棟の際
天気予報で降水確率0%でも
しっかり家全体をシートで
くるんじゃうのは
この苦すぎる経験があるからです。

 

まったくもってあの時は
本当に消えてしまいたかった。

会社
たたんじゃいたいって思ってた…。

 

続く…。

2022年02月27日

Post by 株式会社 macs

About Me

img
鈴木克彦 株式会社マクス 代表取締役

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。

ほぼ毎日家づくり相談会、開催中!

土地選び・理想の家・資金計画など、何でもご相談ください

営業しません

否定を表す手
マクスの営業マンは
0人です

ほぼ365日開催

頑張っている時計の顔をした人
最終は19時スタートなので
仕事終わりでもOK

お子様とも安心

ハートを手で包み込む
育児経験のある
女性スタッフが子守します
駐車場・キッズコーナーあります
fb ig 友だち追加
Copyright@2016 MACS. All RIght Reserved.