リノベで耐震や断熱工事を疎かにすると後悔する理由②
まずは業務連絡です
マクスの薪ストーブユーザー様
薪を作りましたので
欲しい方は取りに来てくださいね
(参考までに家内のブログ)
さて、今週は富士市で耐震補強
工事を含む大規模リフォームの
現場から
リノベーション工事で
耐震工事や断熱工事を
適当にしてしまうと
後から後悔することになる
という理由を、すごく大事なこと
なのでシリーズで一週間お届け
その②回目です
本日は、昨日のクイズの続き
から始まりです
2025.1.28 Vol. 4,945
おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です
昨日お見せしたスジカイの写真
斜めの部分がスジカイ(筋違)
両サイドに見えますが
これを見て何がおかしいか?
端部にボルトが見えます
プレートも見えるのですが
余計なものを取って
モデルで示してみますと
こうなっています
ちょっと引いてみると
こんな感じ
バッテンがスジカイです
で、問題部分を反対側(外壁側)
から見てみると
こうなっています
プレートが柱と梁とスジカイに
釘で留められて、更に一本の
ボルトで固定されています
で、何がおかしいかと言うと
プレートが表面に付いている
ということは
2本のスジカイは「同じ面」
つまり外壁側にピタっと
取り付けられています
すると、おかしなことが…
このスジカイ同士が交差する
部分は、同じ位置だから
干渉し合いますよね?
単線を両側から電車が
走ってくるみたいなもんです
となると、一本を透明にして
外して手前にずらしてみますが
こんなふうに、お互いに
半分を欠き取るか
もしくはどちらか一方を優先し
もう片方は完全に切ってしまう
としない限りは設置できません
こんな取り付け方では
当然ながら地震のときには
力を発揮できません
なぜ、こんな取付け方なのか?
現代のスジカイを固定する金物は
こんな感じに太いビスを何本も
使って固定し、壁の中なら
任意の位置に固定できますが
当時の金物は
壁のどちらかの外側
にしか設置できなかったのです
そうすると、このような真壁
つまり柱が見える収まりの場合
スジカイを金物で固定するのが
とても難しかったのです
というか、年代的には
金物があるのは、まだマシな方
実際このお宅も、外壁側外周部
にしか金物は付いておらず
室内のスジカイは釘で留めて
あるだけ
もし地震が来たら
釘で留めてあるだけでは
簡単に外れてしまいます
まぁ、当時の耐震に対する
意識なんてこんなもんだった
とも言えます
今は!
こんなのは、まぁあり得ない
スジカイの仕組みは以前動画で
ご紹介しておりますので
ぜひご覧下さいませ
スマホで画面が乱れる方は
こちらのページでどうぞ。
もしも!です
最新のキッチンやユニットバス
などが入り、外壁も内部の壁も
床もピカピカになって
「まるで新築みたいだわぁ!」
みたいなリノベーションで
壁を剥がさず工事をしていたら?
今回のようなスジカイの問題は
一切、顧みられることなく
工事が完了します
そんなものはリノベーション
ではないのです
本ブログは株式会社マクス社長
一級建築士の鈴木克彦が執筆を
しております
初めての方は、ぜひご覧下さい
2025年01月28日
Post by 株式会社 macs
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。