10年後ただで貰える太陽光発電の落とし穴 後編
Vol. 4,224
おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です。
僕はこんな気持ちで家を作ってます(長いですけど)。
ちょっと飛んでしまいましたが
本日は富士市の注文住宅から
先週金曜日のブログの後編です。
「月曜に書く予定」
と書いたのに火曜ですみません。
太陽光発電のパネルですが
こんな金物 ↓ で
建物に設置されているんです。
金属屋根に金具で噛みついている
そんなイメージ。
発電した電気は
こんなチューブが屋根の上を通り…
ここから室内へ。
ここは屋根の直下なので
2階ですね。
室内に入った電線は
指差す部分、ここから
2階のクローゼットに入り
一旦接続ボックスに繋がれ
こんな感じで壁の中を通り
1階のパントリーに来て
床下を通って
ようやく
分電盤の位置まで繋がります。
「壁の中」
と言っても本当の外壁の壁の中だと
その部分は周囲に隙間ができて
断熱的には大きなロスになるので
壁をふかして配管経路をダクト状に
作ってあげる事が重要です。
これを
いんぺい配管
と言います(隠蔽配管)。
で、このどこが
「欠点」や「問題点」なのか?
最近急激に
「屋根貸し」や「PPA」といった
業者負担で太陽光発電を搭載する
というモデルが増えています。
PPAとは
Power Purchase Agreement
と言いまして
乱暴に書けば
太陽光で発電した電気を
【屋根貸し】は設置業者が取る
【PPA】は一定条件で使用量を払い
発電電気を施主が使えるもの。
そして10年後はタダでもらえる
ってのが多く、それが最大の魅力。
新築時にタダで太陽光発電が付き
10年経ったら全部タダでもらえる
おー!
これだけ聞けば素晴らしい!
なんですけど
ここに欠点があるんです。
ビジネスモデルとして
成り立たせるためには
設置事業者は
【1.】
ちゃんと発電して売電収入がある事
【2.】
できるだけお金かけずに設置する事
この2つが大事って
よく考えればわかりますよね?
ビジネスですから。
そうするとですね
今回ご紹介したように
工事中に配線を壁の中に
隠す隠ぺい配管にするには
新築工事をしている工務店と
・配線経路
・そのためのダクト工事
・パワーコンの位置
・作業日程
などなど
けっこうな打ち合わせが必要で
現場での作業も
何度か足を運ぶ必要があります。
設置事業者から
実際に作業をする業者(職人)
に対して十分な施工費が
支払われればいいですが
そこは節約しないとですから
安い施工費しか出ないんですね。
そーすると、今回ご紹介した
隠ぺい配管では
予算が合わないので
建物が完成してから
太陽光の工事をする
ってなっちゃうんです。
ある意味リフォームで
太陽光発電を付けるのと同じ
ですから
それがいけないわけではない
のですが
後からやると全部配線が見える
「露出配管」
になります。
新築なのに見た目も悪いし
壁に穴を開けるから
しっかり工事しないと
気密性も問題だし…。
もう一度見てみましょう。
太陽光パネルから
建物につながるここですが
実は…
こんな高いところにある。
ま、当たり前といえば当たり前。
パネルは屋根についてますから。
こんな高いところにハシゴで
工事するんですから
しっかり工事できる…???
最近時々
「えー?そんなんでいいのぉ?」
ってだらしない配線を見かけます。
屋根かしやPPAでは
【工事中の隠ぺい配管】
か
【工事後の露出配管】
かを
しっかり確認するといいですね。
(勿論、先行工事&隠ぺいが吉)
2023年02月07日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。