どうやったら家は長持ちするのか
本日は富士市の建替えの解体現場から。
素晴らしい大工仕事がしてあったこちらのお宅。
バリバリ壊してしまうには忍びないのですが、
バリバリバリ…
私でも、ちょっぴり胸が痛みます。
実際これが自分の家だと、解体の様子を見ながら涙を流される方も多いです。
やっぱり、家は長持ちさせたい。
でもそもそも、何故長持ちしないか?
間取りは木造住宅であれば、リフォームでなんとでもなりますが、
【断熱性】を何とかするには、ほとんど骨組みぐらいまで解体しないと工事ができず、莫大な費用がかかる。
【耐震性】を何とかするには、「耐震補強」という手もありますが、震度7でも安全なレベルまで上げられるかと言うと、現実的にはかなり難しい。
だって実際に熊本地震では、築6年の耐震等級2の建物が全壊したりしてますからね。
そして、そもそもの【素材の耐久性】を何とかしようにも、これは交換になるわけです。
【断熱性】【耐震性】【素材】といった部分は、後から何とかしようにも、お金がかかりすぎる。
建替えと同じだけとか、建替えよりも余計に、お金がかかるのがざらです。
だから、その部分は手を抜いてはいけない、予算で最初に削ってはいけない部分。
でも、残念ながら見えない部分。
だから難しい。
そこを勉強しないで家を建ててしまってから後悔、
などということだけは避けたいですね。
素材ごとに分別解体されている現場を見てゆくと、当時、すごく耐久性を考えた家づくりをしていたのが分かります。
モルタル下地に、当時では珍しいメタル工法で工事されてます。
こちらは、タイルが見えますね。
お風呂だった部分です。
指差しているところ、
白蟻と腐りで柱の下が無くなってしまっています。
こうなると、耐震性は甚だしく低下します。
いい材料を使って、大工がいい腕をふるっても、施工のほんの空きを突いて、家は傷んでしまいます。
【断熱】【耐震】【素材】そしてそれらを活かす【設計と施工】。
これらは全て、【耐久性】にリンクしています。
2021年02月25日
Post by 株式会社 macs
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。