見学会前追い込み風景もっと小出し-最終回
いよいよ明日・明後日の土日は、富士宮市の 『びおハウス』 ダブルソーラー仕様のお宅、完成見学会です。
現場は直前まで必死の仕上げ作業。
なのに当日は雨模様。
雨ならダブルソーラーは、なーぁんの役にも立たない…。
ま、人間万事塞翁が馬。
雨なら雨で、きっと良い事が…。
雨の時に美しく見える建物こそ、本当に美しいのです。
と、負け惜しみを言っても、やっぱり悔しいものは悔しい。
ということで、本日はダブルソーラーの事。
コイツが通称パワコン(パワーコンディショナー)。
屋根のアモルファス太陽電池で発電した電気は直流ですから、それを交流に替えるのがこの機械です。
以前にも書きましたが、太陽光発電を設置しておきながら…なんですが、オール電化の深夜電力がなければ、現状、太陽光発電は成り立たないと言えます。
昼間の1/3の電気代である深夜電力でエコキュートのお湯を沸かし、日中の高い電気代の時にはなるべく電気を使わずに、余剰電力を高く買ってもらう事で、お財布に「エコ」なのですが、そもそも、深夜電力は原発があったから出来た電気体系なので、もう数年でオール電化の受付は閉め切られ、今ほど効率よく初期投資を回収できなくなります。
将来的に、太陽光発電の本当の良さは、自分の家の屋根で作って、自分の家で使う、ということでしょうが、現状、自分の家の電力をまかなえるほどの発電量はないし、昼間の電気を夜使うためには、恐ろしく高い蓄電池(ようは大型のバッテリー)が必要で、まだまだ、相当なお金持ちにしかできない贅沢なエコです。
で、現状、太陽光発電を付けた意味なのですが、災害時のバックアップ、に私は大きな期待をしています。
もし、東南海大地震が起きて、何日も停電するような事態が起きたら…
さらに、今回の東日本大震災のように、それが冬だったら…
許容応力度設計による耐震等級3を取っているこの建物は、震度7でも建物も太陽光のシステムも持ちこたえてくれるはず。
冒頭のパワコンの写真、パワコン本体の右側面に、非常用コンセントが付いており、停電時にはそこから15アンペアまでの電気が取れる。
(もちろん、日中、晴れているとき限定ですが)
東日本大震災の発生当初、「全く情報が無く、何が起こっているのか分からなかった」のが大きな恐怖でした。
携帯やパソコンも充電できれば情報収集が出来るし、お米も炊ける、ポットでお湯も沸く。
これは大きな安心です。
さらに、
こちら屋根裏なのですが、電気系統を工夫して、一ヶ所の簡単な操作で、停電時にも、発電した電気で、パッシブソーラーの「そよ風システム」を動かす事が出来るように、電気職人と頭をひねりました。
これで、真冬でも、家を暖める事が出来ます。
もちろん、何日も大停電するような深刻な事態にならない事を切に願うのですが…。
というわけで、見学会は明日・明後日。
さ、残り一日、みんな頑張れーーーっ!
2013年04月19日
Post by 鈴木 克彦
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。