家づくりとは当たり前のことを当たり前にやること
ジムニーのタイヤが外れて女児を
直撃するという事故。
なんて痛ましい…。
正規の工場ではない違法改造
との報道も。
安全基準というものは
独自解釈で判断したり
ないがしろにしてはならない。
当たり前ですがそんなお話です。
2023.11.16 Vol. 4,506
おはようございます。
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
マクス社長の鈴木です。
昨日に引き続き
富士宮市の注文住宅の現場から。
こちらは2階。
ドーン!とワンルームみたい。
といっても実際には
寝室と将来二部屋に分かれる子供室
水回りとウォークインクローゼット
もあります。
ワンルームに見えるのは
将来の間取りの可変性を容易に
するために出来るだけ少ない
耐力壁(地震に耐える壁)で
設計をしているからです。
強度も最高等級の【耐震等級3】
少ない耐力壁で建物を固めるには
壁面だけでなく床面の強度が
【超】重要になります。
例えば
この2階の天井を見ると
まるで3階の床があるかのように
梁と合板で固められています。
水平構面(すいへいこうめん)
と言います。
「耐力壁」という言葉があるので
壁ばかりが言われますが
水平構面がしっかり出来ていて
初めて建物は頑丈になります。
ダンボールで考えればわかります。
水平構面は「面」ですから
そこに穴が開く「吹き抜け」は
強度が落ちる場所です。
そして、それは階段も同じ。
吹き抜けと階段は水平構面
に穴を開けてつくるイメージです。
ここは階段ですが
水平構面に穴を開けたので
当然弱くなります。
弱い部分は周囲に余計な力が
かかります。
指差す部分を拡大すると
このように、一本の鉄の棒が
梁を貫通して上下の柱を
引っ張り合って固定しています。
この部分には、地震の時に
それくらい大きな力が
かかるということです。
計算すれば、一箇所ごと
どこに力がかかるかが分かります。
逆に言えば
計算をしないとそれを一切検討せず
家を建ててしまうことになります。
70年以上前に作られた法律で
2階建てまでの木造住宅は
構造計算をせずに建てても
お咎め無しです。
けれど、いつか必ず来る地震に
対してそれで良いわけがない。
地震の時に家族を守るのは
「家」なのですから。
安全基準というものは
つくり手が独自解釈で判断したり
ないがしろにしてはならない。
当たり前です。
当たり前のことを
当たり前にする。
それが家づくりです。
こちらは、素材のハテナを
当たり前!にする勉強会です。
2023年11月16日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。