スモール・イズ・ビューティフルな家づくり
スモール・イズ・ビューティフル(Small is Beautiful)とはよく聞く言葉ですが、もともとは、イギリスの経済学者、エルンスト・フリードリッヒ・シューマッハーが1973年に執筆した本のタイトルです。
私が生まれた1970年の頃は、オイルショックの頃。
著者はエネルギー危機を踏まえて、大量消費を幸福度の指標とする現代経済学と、科学万能主義に疑問を投げかけます。
そこから、シンプルでミニマムなスタイルや考え方に使われる様になりましたが、萎縮する日本経済、世界的なエネルギー不足という時代背景を考えると、スモール・イズ・ビューティフルというコンセプトは、家づくりにおいても非常に重要なキーワードではないかと思っております。
大きな家は、コストがかかります。
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コストを抑えるためには、目に見えない性能が削られがちです。
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そんな家は、住み初めて気付くのです。
あれ?この家「寒いぞ」「暑いぞ」「光熱費、高ぇぞ」と。
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光熱費を削るために部分的に冷暖房(全館暖房ではない間欠暖房)。
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中途半端な断熱性は、非暖房室での結露を誘発。
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結露やカビに直結。
ヒートショックも起きやすく不健康。
そもそも、不快な温熱環境。
まさに、負のスパイラルです。
コンパクトだけど高性能で長持ち。
住宅も、そんな性能が求められるはずです。
前置きが長くなりましたが、以前、
いわゆる「狭小敷地」での建築が可能かどうか…?というエントリーをしました。
その時にも書きましたが、30坪の土地は、首都圏では当たり前というか、逆に十分広かったりするのですが、静岡では、やはり広いとはいえない土地。
そこに、コンパクトで高性能な家を立てられるか…?
私がご提案した中でも、今までで一番小さいのですが、
先日の打ち合わせにて、お客様には大変喜んでいただけました。
限られた予算の中で、「性能を落とす」のではなく、「コンパクトに暮らす」という私のご提案を受け入れていただいたお客様ご夫婦には、感謝感謝でございます。
完成すると、こんな感じかな…(笑)。
また新しい挑戦が始まります!
どこのお宅でも、その家ごとの苦労や楽しみがあり、完成すると、懐かしくもあり、寂しくもあり…。
そんな家づくり、見学してみませんか?
2016年10月25日
Post by 株式会社 macs
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。