上棟時のパッシブソーラーの取付
本日も引き続き、富士市の新築注文住宅の上棟風景から。
昨日、木の繊維断熱材の施工風景でしたが、上の写真では施工完了。
指差している部分、24cm敷き詰められています。
これ、どれくらいか?ってことですけど…、
例えば、高断熱住宅の基準では、「仕様規定」と言って、
「屋根ならこれくらい入れれば、計算しなくても高断熱住宅って言っていいよ」
という基準がありまして、グラスウールなら20cmでOK。
仕様規定ともう一つ「性能規定」ってのもありますが、こちらは、その家毎に、家全体の断熱性を計算して、必要最低量を求めます。
「これくらい入れておけば、十分足りてクリアできるはず」という基準が「仕様規定」ですから、当然仕様規定のほうが安全側、つまり多めに入ることになります。
こちらのお宅の二階の天井面の面積は、57㎡。
上記のグラスウールの場合、材料の密度は16kg/m3ですから、全体の量としては、
57㎡ × 20cm × 16kg/m3=約180kg
けっこう、屋根に断熱材って乗ってるんです。
で、この木の繊維断熱材の密度は、55kg/m3ですから24cm施工すると、
57㎡ × 24cm × 55kg/m3=約750kg
静岡県の高断熱住宅の基準を普通にクリアできる仕様規定の4倍以上の重量で施工されているのが分かります。
断熱材は、熱伝導率だけではなく、「重量」・「蓄熱容量」まで考慮すると、夏も冬も熱の伝わりを大幅に抑えることが出来ます。
と、本日は断熱の話ではなかった…。
現場監督の城内が狭い中でなんかやってますが、
そう、パッシブソーラーの「びおソーラー」の配管を繋げています。
断熱されたダクトを、
こんな感じに、
接続します。
これで、屋根で暖まった空気(夏は夜間の放射冷却で冷えた空気)を、床下に運びます。
運ぶのは小さな換気扇なので、至ってシンプルで故障がない、そして何より電気代も殆どかからない。
この、
【本当の高断熱&ほんのちょっとの電気を使うパッシブソーラー】
そしてさらに、
【太陽の動きを考慮したパッシブな設計】
で、冬は暖房代を極限まで減らす。
これが、マクスの考える「本当のエコ」です。
…あ、薪ストーブは、暖房と言うよりホビーです(笑)。
2021年03月03日
Post by 株式会社 macs
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。