高断熱は数字だけじゃだめ 2
昨日の続きで、マクスのモデルハウス『冨嶽町家(ふがくまちや)』からでございます。
自然室温で暮らせることを目指す『びおハウス』です。
昨日は、丸山大工に指示を受ける菊池大工、で終わりましたが、菊池大工は…
イーストボード、という断熱材を切り始めました。
これは、マクスが使っている木質繊維断熱材の一種です。
マクスの木質繊維断熱材は、特注の60kg/m3の密度。
このイーストボードは、150kg/m3の密度なので、かなり固い木質繊維断熱材です。
これを加工して施工しています。
昨日も書きましたが、日本のサッシには、「ツバ」があり、外壁下地の「表面」に取り付けるのが大前提になっていますが、外国のサッシにはツバが無く、壁の「中間」に付ける、と言うのが多いです。
なので、こんな具合に、ツバではなく、サッシ自体をビスで躯体に取り付けます。
日本では、柱と柱の間=「マ」に障子をあてがい→「マド」、というのに対し、石の文化の外国では、壁に穴を開けてそこに風が通ってウインドウというように、開口のとらえ方がそもそも違うのでしょうね。
ツバがないから外壁を壊さずにサッシだけ交換が出来るので、家自体も長く使われる、とか言われます。
ただ、ツバがないというのは同時に、上の写真の矢印部分、躯体との隙間(1cm)が生じます。
気密性のあるパッキンで隙間は処理されていますが、断熱的には、このままでは弱すぎます。
なので、先ほどのボード状の断熱材の出番。
こんな感じ。
これで、サッシの周囲からの熱の伝わりを大幅に抑制出来るので、サッシ自体の性能が十分に発揮されるという寸法。
ちなみに、日本の樹脂サッシ、リクシルのエルスターXの方はどうかというと、
こんな感じで、ツバで躯体に取り付けます。
本体の外側なので、ドイツのサッシでご説明した躯体との隙間はないのですが、現場では色々工夫して一番断熱性の高い納まりを検討しながら工事をしています。
その様子は、社員大工の丸山がブログに書いております。
本来躯体の外側に取り付ける日本のサッシも、断熱を考え、壁の中心に配置したため、この様な水切りを自作して取り付けなければならず…色々と大変でございます。
が、断熱は数字だけではない、と言うのがお分かりいただけますのでしょうか?
断熱をもっと詳しくお勉強したい方は、是非日曜日の勉強会にお越し下さいませ。
まだお席に余裕がございます。
2016年04月21日
Post by 株式会社 macs
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