最重要性能は丈夫で長持ち、だから…
Vol. 3,643
「静岡、えらいことになってるけど大丈夫?」
って、いろんな方から連絡いただきました。
けれど、昨日のブログの通り
集中豪雨の間は石川富山におりまして
めっちゃ晴れてたので
そんなこととは知らず
熱海の土石流
言葉無いですね…
家が木っ端微塵に流される映像は衝撃ですが
映像に映る「赤い家」
強い…
一階には柱だけで壁がない(多分駐車場)構造で
土石流が通過していったから
だと思いますが
それでもやっぱり強いなと。
家にとって大事なのは
「強さ」
そして
「それが長もちする」
ってことですね。
本日はそんなお話。
「街の工務店ネット」
という勉強会グループに属してから
日本全国に勉強に行くようになりました。
考えてみたら
行ったことのない県
あと、石川と沖縄だけだ…
そんな記念すべき石川県でしたが
こんな時期なので観光はナシ
けれど
ホテルの部屋から見下ろすと
あ!
あれだっ!
あれだけは
見にゆかなければ!
どーんっ!
でーか!
金沢駅の有名な「鼓門」
よくこんなの考えつくな…
すごっ…
この鼓門は、無垢の木ではなく【集成材】
で出来ています。
文字通り
小さな木を集めて成形して作った材料。
この集成材の根本をよく見ると…
寄せ集めた木と木の間、黒い線みたいのが見えます。
これは、木と木をくっつける接着剤
黒いので「黒ノリ」と言いますが
正式名称は
「レゾルシノール系接着剤」
と言います。
こういう大きな集成材を「大断面集成材」
と言いますが
その歴史は古く
100年ほどの実績がすでにあります。
ちょっと話がそれますが、昨今の
「ウッドショック」という言葉は
一般の方にも知られるほど問題になっています。
「日本中に杉や桧があるんだから それ使えばいいのに?」
と思いませんか?
実は
日本で建てられている住宅のうち
柱の6割以上
梁の8割以上
は、外国産材と言われています。
理由は、
「安いから」
結果、国内の林業は斜陽産業となり
急に需要が増えたとて
供給できる体制が既にない、わけです。
集成材の話しに戻りますが
現在の多くの家づくりに使われている外国産材ですが
かなり大きな割合で この集成材として使われます。
けれど
鼓門にあった「黒ノリ」は
室内に使うと問題が…
そう
シックハウス。
黒ノリから出る化学物質は
特にお年寄りや小さな子供にとっては
体に良くない。
そこで、住宅用集成材には「白ノリ」が使われます。
文字通り白いので美観もいい
コスト的にも黒ノリより安い
正式名称は
「イソシアネート系接着剤」
この白ノリは黑ノリに比べて
シックハウスの危険性が低いと言われています。
ところが…
こういうことなんです。
白ノリは使われ始めてからの歴史もまだ浅く
このような問題は各地で起きていて
裁判沙汰にも…
たしかに
木の弱点であるバラツキをなくし
均一で強度があります
これは事実
けれど、
「プロレスラーは 強い」
と
「プロレスラーは 長生き」
とは違う。
どんなに強くても
その性能が長続きしないのならば
住宅には使うべきではない
やっぱり、無垢がいい。
無垢の中でも「良質な」無垢ですね。
マクスの場合は、天竜材。
心を込めて育ててくれた木を
心を込めて使わせていただくのが
本当の家づくりです。
About Me
生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。