一文字瓦と万十瓦
昨日は、富士市のリノベーション現場の外壁クラック補修&塗装のことをご紹介しましたが、本日は、このお宅の屋根瓦を見てみましょう。
はぃ、瓦の軒先部分。
詳しい方なら、「おっ!」と思う部分です。
はぃ、一文字瓦と言いまして、非常に贅沢な納め方でございます。
なぜ贅沢なのかというと、軒先がピシッと一直線になるように、重なり部分を職人が一枚一枚削ってから施工をするため、非常に手間隙がかかるのです。
当然、費用に跳ね返ってきます。
瓦は焼いて作るので、その過程で多少の変形は起こりますから、削らないと一直線にはならないんですね。
しかも普通は軒樋がかかります。
下から見ると、手間ひまかけた部分が、あまり見えなくなります(笑)。
でも、そこをあえて一文字にするのが、贅沢というか粋と言うか。
ちなみに、一文字に対して、普通の軒先は、万十瓦と言います。
なぜ万十なのか?
お饅頭の様に丸いから、饅頭瓦→字が難しいから万十瓦となった、とのこと。
本当かなぁ…(笑)。
それはさておき、これが万十。
重なり部分が丸い万十で隠れるので、一文字のように削り付ける必要はありません。
ちなみに上の写真は、先日島根県に出張したときのもの。
木綿街道という江戸時代からの木綿の集散地として栄えた町並みが残る通りにあります。
來間屋生姜糖本舗 (くるまやしょうがとうほんぽ)さんです。
創業1715年の生姜糖(生姜の飴みたいなお菓子)の元祖だそうで、今でも創業当時の製法を守り、炭火で煮詰めて手作業で作っているのだそうです。
建物は建て替えられてはいますが、それでも築140年とのこと!
すごいですねぇ?。
こちらは、同じ木綿街道の酒持田本店さん。
縦2本・横2本が連続する格子を出雲格子と言うのだそうです。
風情ありますね。
こちらの万十は屋号の山三になってますね(樋でニに見えますが)。
残念ながら、補修をしようと思っても、もうこの瓦を作れるところがなく、補修できないそうです。
静岡は地震があるので瓦は敬遠されますが、瓦は日本の大事な文化。
マクスでも、実際新築では、ほとんど瓦にすることはないのですが、瓦文化、
無くしてしまいたくはないですねぇ…。
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2017年06月30日
Post by 株式会社 macs
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。