次の時代の省エネ建築を考える
先月初めに、「厳寒の東北で断熱の勉強をしよう!」と題して3回シリーズでブログを書きました。
先日、再度東北(今回は福島・仙台)を訪ね、「これから会議」という建築ツアー&デジスカッションの場に参加してきました。
これから…というのは、
【東北の暮らしを快適で豊かなものにしたい】という熱い想いから、これからの建築はどうあるべきかを考える、
と言う意味です。
もちろん参加者は、全員東北で真剣に家づくりに取り組んでいる方々。
そう、私を除いて…。
最初、
「こいつ、温暖な静岡から何しに来たんだ…?」
という、完全アウェイの雰囲気でしたが、進行役が前回お邪魔させていただいた、モルクス建築社の佐藤社長で、私にも発言の機会を沢山いただけたので、無事仲間入りを果たせました。
私は会議で皆さんに、こんなふうにお話しさせていただきました。
私は、温暖な静岡県富士市から参りました。
そして、東京電力管内から参りました。
遠いですが、震災の計画停電も経験しました。
福島の方にはリスクを負わずに電気だけ使っているという、申し訳ない気持ちです。
震災後、静岡での住宅のエネルギーに対する考え方は、確かに変わりました。
でもそれは、太陽光発電パネルを載せる率が大きく増えた、というに過ぎません。
やはり、本当のエコ・省エネとは、エネルギーの使う量を出来るだけ減らす、と言うことだと思います。
ですから震災後、私たちの家づくりは、Q値1.5?1.8くらいまで頑張っています。
温暖な静岡なら、この辺で十分だろうと思っていましたが、東北の皆さんのQ値1.0を切る様な、最先端の家づくりに大きな感銘を受け、もっともっと頑張ろうと思っています。
東北の次世代基準がQ値1.9以下、北海道が1.6以下ですから、
「こいつ、静岡のくせにやりやがるな…!」
という空気に変わりました(笑)。
そんな会場の風景を少々。
寒い福島での、熱いディスカッションの後、講義開始。
今回も、会場の赤外線カメラ映像からスタート。
赤外線カメラで見ると、建物の断熱性は、一目瞭然。
こんな、エネルギー“ダダ洩れ”住宅は作ってはいけませんよね…と。
確かに。
やっぱり、断熱を突き詰めて行くと、最初のネックは窓。
同じ様な窓でも性能違うなぁ…。
今回も、非常に勉強になった東北出張でした。
まもなく、東日本大震災から三年。
その日だけ、TVを見て、早期復興を祈るだけならサルでも出来る。
本当の日本のこれからのエネルギー事情を考えて、住宅で今何が出来るか…。
真剣に考える時です。
そんな事を真面目に考えた、でも、楽しい完成見学会情報はこちら↓
2014年03月03日
Post by 株式会社 macs
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。