東山旧岸邸
先日、仲間の京都の工務店・愛知の設計事務所の方がマクスの勉強会の見学にお越し下さり、様々な情報交換をさせていただきました。
OBさん宅や、工事中の現場も見学してもらい、良い刺激をいただきました。
で、せっかく遠方からお越しいただいたので、会社を休み、前から行こう行こうと思いつつ、行けていなかった、御殿場の東山旧岸邸に三人で行ってきました。
旧岸邸。
岸さんとは、安保条約を成立させた、激動の時代の内閣の、あの岸元総理です。
安倍首相のおじいちゃんですね。
岸さんが隠居後に移り住んだ自邸です。
こちらリビング。
案内のお姉さんに
「こちらが岸本総理が座っていた椅子です」
と言われれば、座ってみるのがお約束です(笑)。
深い軒の美しいライン。
設計は、近代数寄屋建築の祖とされる、吉田五十八(いそや)。
RCと木造の混構造の大きな建物ですが、それでいて薄く軽快な入母屋。
シンプルな数寄屋は、現代和風建築の教科書のような美しさです。
そして、この美しい庭園。
こちら食堂ですが、大開口のサッシからの眺めは…
壮大な絵画です。
この風景を、30年前の岸さんも見ていたんでしょうね。
素晴らしい建築でした。
ここからは、建物とは関係ございませんが…。
この旧岸邸、何年か前に、お世話になっている建築家の村松篤さんがブログで紹介されていたので、時間があるときに行ってこよう、と思っていたところだったのですが、「今度行ってこよう」の「今度」はなかなか訪れないんですね。
そんなおり、叔父から「とっても良かったから是非行ってくると良いよ」と、吉田五十八の本をプレゼントしていただき、遠方から仲間も来ることだし、ここで行かねば!とようやく実現したのでした。
が、みんなで
「明日は現場を回ってから旧岸邸へ…」
と話していたところに、叔父の急逝の知らせが…。
叔父は、全国各地に行っては、私の役に立つだろうと、建築関係の物や、私が好きそうな各地の名産を、しばしばプレゼントしてくれた優しい方でした。

頂いた品々 吉田五十八の本 鬼瓦 和釘で作った鑓
いつもいただくばかりなので、今度お酒でも持って遊びに行こう…と思っていた矢先の出来事。
「今度…」
ホント、思ったときにすぐ動かないと、なかなか今度はやってこないのですね…無念。
安らかにお眠り下さい。
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。