左官職人の奮闘-漆喰塗り
本日は、静岡市で工事中の堀部安嗣建築設計事務所の設計の、新築住宅の現場から、左官職人の奮闘ぶりをご紹介させていただきます。
いよいよ、と言いましょうか、ようやく、と言いましょうか、やっと、最終工程の漆喰仕上げに入りました。
左官職人が、漆喰塗りに必死です。
マクスの仕上げは珪藻土仕上げが現在はほとんどですが、この漆喰仕上げ、同じ左官仕上げかと言うと、素材そのものの違いの他、その施工難易度は、まさに、月とスッポン、なのであります。
珪藻土の場合、
下地パテ処理→仕上げパテ処理→珪藻土塗り
で終わりですが(これはこれで大変なんですけど…笑)、
今回の漆喰仕上げは、
下地パテ処理→専用下地材仕上げ→漆喰塗り→直金鏝押え
となります。
最後のは「じかかなごておさえ」と読んでください。
上の画像で、職人が霧吹きを持っているのにお気づきでしょうか?
漆喰を塗ったあと、乾き具合を見ながら、何度も何度もコテで押さえて、表面をツルツルかつ、マットに仕上げてゆきます。
これが直金鏝押え。
コテの跡を残してよければ簡単ですが、コテの跡を消すのが、匠の技なのです。
明かりを当て、凸凹に影を付けて発見し、とことん平らに仕上げてゆきます。
こちら、別の場所ですが、木で出来た間仕切りのみペンキ仕上げ。
残りは漆喰仕上げですが、写っている三面は、左官職人が下地まで終わらせた部分で、照明用の穴が空いている部分のみ、すでに直金鏝押えで仕上がった漆喰仕上げです。
アップすると…。
ペンキ仕上げと漆喰仕上げの違いがカメラではほとんどとらえられません。
「じゃぁペンキ仕上げでいいじゃん…」
は禁句です(爆)。
やはり、その素材感は全く違います。
住めば分かります。
空気感が全く違います。
でも、とにかく大変に手間がかかります。
だから、必然的に割高になる。
そうすると、住宅業界では工期も費用もかかるので敬遠される。
左官職人の仕事が減る。
左官職人が食えなくなる。
左官職人が減る。
ということで、このレベルの仕事ができる職人は、静岡でも絶滅危惧種、と言えます。
そして、輪をかけて難しいのがこちら。
ブログでも何度かご紹介している丸い部屋。
平らなコテで、丸い局面を仕上げる。
鬼のように難しい…。
しかも、吹き抜けている…。
鬼気迫る…。
そんな気迫すら感じられます。
電動工具だけで出来る家とは充実感が違うぜぃ。
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