左官職人の奮闘-洗い出し
本日は、静岡市で工事中の堀部安嗣建築設計事務所の設計の、新築住宅の現場から、左官職人の奮闘ぶりをご紹介させていただきます。
現場はいよいよ大詰め。
というか、「もういい加減完成させないと…」と内心焦りに焦っております。
お施主様、大変お待たせして申し訳ございません。
と、反省だけなら僕でもできる。
当然、早く適当に、というわけにはゆかず、現場では暑い中、職人が丁寧な仕事を黙々と進めてくれています。
暑いからテントを張って…
というのではなく、外の左官仕事はこの時期、太陽に照らされると急激な乾燥でひび割れするため、日陰を作っての作業です。
土間の仕上げは「洗い出し仕上げ」という左官の仕事。
昔は当たり前のようにあった仕上げですが、現在ではほとんど見かけなくなった仕上げ方法です。
(マクスでは外構のアプローチとかで、ごく稀に使います)
この様な化粧砂利をモルタルに混ぜて塗り、半乾きの時に表面を水で洗い流して化粧砂利を見せる、というのが洗い出し仕上げのやり方ですが、弱点として、水で流すのでどうしても表面が弱くなり、割れや、化粧砂利の剥がれが起こりがちです。
天下の堀部安嗣建築設計からのご依頼で、そんなことは許されない。
合成樹脂で洗い出し調に仕上がる新建材もあるのですが、もちろんそんなものは使えません。
また、水でじゃぶじゃぶ洗うので、室内では使えない。
のに、室内の仕上げ表に「洗い出し」って書いてあるwww(爆)。
そこで、本物の素材なのですが、洗い出しの新工法として改良された「ブロードカラー・ストーンフィーネ」という商品を採用しました。
プロの堀部ファンのために、サービスでリンクも貼っときますので参考にしてください(笑)。
コンクリートの土間の上に、専用の下地を一回塗り、その上に化粧砂利が入ったこのモルタルを塗ってゆきます。
桟木で平らにしつつ、
水たまりにならないように若干の水勾配を取りつつ、
平滑に仕上げつつ、
暑いので急激に乾きすぎない様に霧吹きをかけつつ、
まったくもって手間がかかります。
平滑に仕上げたあとも、
半乾きで表面に霧吹きをかけて、
コテで押さえて余分なモルタルを浮かせ、
ローラーで取り除き、
最後にスポンジで化粧砂利の表面を拭き取る、
という、それはそれは大変な作業です。
でも、仕上がりは地味(笑)。
大島紬とかもそうですが、地味なんだけど、それにはものすごく手間がかかる。
それを知っていると、仕上がりも実に味わい深さがよく分かる。
一般の方にも、職人の努力とともに、その本物の良さを知っていただきたい。
私が、せっせとブログを書いている理由のひとつなんです(笑)。
ちなみに、総務のゆきちゃんも現場見学に連れて行ったら、よほど珍しかったのか、私より詳しくリポートしてくれてますので、ゆきちゃんの現場見学ブログもどうぞ。
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