富士市で大屋根の家上棟
月曜日に現場から写真を一枚アップしましたが、富士市で新築注文住宅の上棟。
大きな家なので、本日まで3日がかりの上棟作業でございます。
雨に当たらないように養生していたブルーシートを剥がすと、現場は天竜杉の良い香りに包まれます。
ただ上棟の様子をご紹介するだけでは、お役立ちブログ、になりませんので、こんな写真でちょっとお勉強してみましょう。
上の写真で大工が梁をゴムハンマーで打ち込んでいます。
いきなり余談ですが、大工はこのハンマーを「カケヤ」と呼びます。
正確にはカケヤは掛矢と書き、木で出来た大鎚を言います(語源は諸説)。
で、打ち込んだ梁を見ると、右と左で、梁の大きさは同じなのに、明らかに右の梁と左の梁は違いますね。
右は無垢の天竜杉で、それにつながる左側は集成材なのです。
集成材=悪
ではありません。
出来れば、地元静岡で、日本三大美林と呼ばれる天竜の強くて美しいスギ・ヒノキだけで建てたいですが、構造計算をして、最高の耐震等級3を取得しようとすると、部分的には杉の断面寸法が45cmとか出てきてしまいまして、流石にそんな材はないよ、となると、その様な部分のみ、集成材を利用するわけです。
集成材にも強度のランクがあり、それによって、梁の断面寸法が違ってきます。
この部分は強い曲げ応力とせん断応力が発生するので、集成材を使っているわけです。
構造計算をしないと、この様な部材ごとの検討までなされません。
でも、やったほうが良いですよね?
2階の床が貼られてゆきます。
今回のお宅は、2階建てですが、1階が広く、2階は小さいため、下屋、と呼ぶ1階の屋根が広く出てきます。
上の写真で、正面がその部分で、2階があるのは右側の柱がある部分のみです。
でも、床がない部分も、24ミリの合板でガッチリ固められます。
「筋かい」や「耐力壁」という言葉は、耐震性の重要さが言われるようになって、一般の方にも認識されるようになりましたが、「壁」だけでなく、「床」も、実は非常に、というかむしろ壁よりも、ある意味もっと耐震上重要な部分なんです。
だから、この様に床がない部分も、しっかり床を作ります。
「水平構面」と言います。
水平構面の求められる強度も、もちろん、構造計算で求められます。
構造計算をしないと、これらが「野生の勘」か「どんぶり勘定」となってしまうわけです。
というわけで、めでたく、棟が上がりました!
お施主様による、カケヤでの棟納めです。
現場監督の城内、社員大工の宮崎と丸山も、昨日ご紹介したマクスの法被を着て記念撮影。
お施主様にはプレゼントしたので、めでたく木造軸組海賊団に入団。
マラソンを走らなくてはならなくなりました。めでたしめでたし。
お施主様、この度はおめでとうございます!
数ある工務店の中からマクスを選んでいただき、誠にありがとうございます!
「うん、マクスにしてよかった!」
そう思っていただけるよう、スタッフ一同、全力で頑張らせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
それにしても、今回はおおきなオタクなので、なかなか思うように進みません。
台風も近づいているので、本日も私行って、大工の手伝い(邪魔?)してこよっと。
2019年10月09日
Post by 株式会社 macs
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。