スケルトン&インフィルの床
「自然室温で暮らせる家」を目指す「びおハウス」。
建築家の村松篤氏考案の「ぴおハウスM」の、本日は床貼り風景。
床はオーク。
床の説明は後回しにして、床のアップをしてみると…
床を先に施工した後に、間仕切り壁の下地が組まれているのがお分かりいただけると思います。
(中央の小さい箱(ビスの箱)の右側の骨組み)
これは、間仕切り壁は構造とは関係が無く、耐震上も間仕切り壁は意味がない(この家では)ので、好きな様に間仕切りを作れます。
構造上の柱もないので、自由に作れるのとは逆に、お子さんが巣立てば、自由に撤去かが可能。
構造(スケルトン)と内装(インフィル)を明確に分ける、スケルトン&インフィルという考え方です。
この考え方の良いところは、上記の通り、間仕切りの自由度の高さ。
住宅の寿命が延びれば、長い間には、間仕切りの変更の希望も当然出てくるからです。
蛇足ですが先ほどの床材の話。
同じ無垢の床板でも…
表面は自然素材系のオイル仕上げ。
オイル仕上げのメリットとデメリットは、一般的に流通している樹脂系塗料の仕上げのそれとちょうど逆。
オイル仕上げは、樹脂系塗膜仕上げに比べ、傷に弱い。
長時間放置してしまうと、汚れも染みこみやすく、樹脂系塗膜仕上の様に、さっと拭くだけ、とはいかない。
寸法安定性が低く、冬は縮んで隙間が出来やすく、夏は膨らんで、ぴちぴちになりすぎて浮いたり…、結果として床鳴りしやすい。
上記は、調湿性の有無に起因する。
つまり、調湿性のあるオイル仕上げは、梅雨時に素足で歩くとペタペタする樹脂系塗膜仕上げとは違い、サラッとしている。
樹脂系塗膜仕上げは、いわば木の表面に薄いプラスチックを貼る様な物なので、同じ室温でも、熱伝導率の違いで、冬はオイル仕上げの床に比べて、とても冷たい。
樹脂系塗膜仕上げはUVカット品もあるので、木が退色しにくい。
オイル仕上げは色が焼けやすい、ただコレを味わいと思うなら、かえって利点。
こんな感じでしょうか。
何事も、メリットとデメリットを知った上で選ぶのが肝要かと思います。
【住んでる家訪問会】のお知らせ
2013年01月24日
Post by 鈴木 克彦
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生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。