姫路城にて
先月は姫路にも出張しました。
 時間が少しあったので、ここはやはり、世界遺産の姫路城に行って来ました。

新幹線から見えるのでご存じの方も多いと思いますが、姫路城は前回の大改修より45年の時を経て、天守の大改修工事が行われています。
2009年からの工事で、来年の春までかかりますが、仕事がら、工事風景も楽しいものです。
が、最近石積みとか見ると…、

「ふむふむ、この岩肌が…」とか

「この木肌のヤレ具合と、鉄部の錆び加減が…」とか、
 ますます一般人と違うところばかり見ている私。
うーん、モルタル造形にだいぶ毒されてるなぁ…。

展示を見ても、
 「あっ!日本の左官屋さんの道具の中に、モルタル造形のオーナメントツールに瓜二つ!」
 とか。

↑これです。オーナメントツール。
 オーナメントは装飾。この道具でモルタルを削り出して模様を作ります。

いかんいかん、建築のブログでした。
 姫路城の素晴らしさは、検索すれば山ほど出てくるので、あまり出て来ない地味なところを攻めてみましょう。
上の写真は、西の丸の窓の桟の部分。
 西の丸長局は、通称百間廊下がある長い建物。
百間(一間=1.82mだから、約180m)。
 百足の足も百本も無いし、長さを大げさに言う表現でしょ?と思ったら、実際には121間もあるそうです。
 一番奥には千姫の部屋もありました。
で、それはさておき、アルミのカバーは後から付けたとして、中央のパイプは当時から有る排水パイプなんでしょうね。
 建具を腐らせない様にする工夫でしょう。

こちら城壁の穴。
 一緒に行った同業者のお友達と、なぜ丸と三角と四角があるか議論になりましたが、後で調べたところ、
 四角は弓矢用の弓狭間(ゆみはざま)、丸と三角は鉄砲用の鉄砲狭間というそうです。
狙いやすさ=実用で四角と三角をわけるのは分かりますが、何故に丸…?
きっと、ここから応戦するまで敵に攻め込まれてしまったら、もう負け戦なので、実用よりむしろ、デザイン的な機能美なのでは?
 と、かってに推測。

最後はおまけです。
 姫路城は工事中ながら、ただいま大河ドラマで軍師官兵衛がやっていることもあり、地元は盛り上がってました。
 写真は「軍師官兵衛展」の官兵衛の部屋(NHKのセットを再現)。
 障子の向こうの緑と塀が、今の住宅でも素敵なバランスだと思って撮影しました。
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。
 
   
  






 
						 
					 
				 
                                   
                                   
                                   
                                   
                                   
							 
							 
							 
							 
						 
						 
						

