放射冷却ってこれです
マクスの設計の基本は、『パッシブデザイン』です。
パッシブデザインとは、お日様に素直な設計。
夏の日射遮蔽と、冬の日射取得。
これを両立し、最大限に活かすのがパッシブデザインです。
パッシブな家づくりのアイテムの一つとして、パッシブソーラーシステム、と言うものも、オプション的に採用しています。
マクスのモデルハウス『冨嶽町家(ふがくまちや)』では、スカイデッキから、このパッシブソーラーシステム『びおソーラー』の心臓部の集熱パネルを見ることが出来ますが、
屋根で集めた空気を、
こんな感じで、ダクトで床下に送ります。
冬は、屋根で暖められた空気を床下に運ぶので、イメージ的に分かりやすいですね。
じゃぁ、夏は???
はぃ、夏は、日中は動いていません。
夏は、夜になると力を発揮します。
夜、雲のない星が出ているような日は、物体は全て、その熱を宇宙空間に向けて放射します。その分冷えます。これが放射冷却です。
少々複雑ですが、「住まいから寒さ・暑さを取り除く 荒谷登著」より引用一部させていただきながら、この放射に触れますと…
人体を含むすべての物体は、その表面温度に応じた放射熱を周囲に発散すると同時に、周囲の建物などから熱放射を吸収しています。
空気はこの放射熱を透過しますが、大気中の水蒸気や炭酸ガスは、その一部を吸収し、その気温に応じた熱放射を出します(逆放射)。
そのため、日射に対しては比較的透明な大気が、地表からの熱放射に対してはむしろ不透明、これが温室効果の仕組みです。
放射による熱の放散は、地表からの熱放射と、大気からの逆放射の差分ですから、大気中の水蒸気量が少ないほど、熱放射による冷却は強くなるので、乾燥した砂漠や、冬の晴天日に、強い放射冷却が起きます。
ちなみに、昔より暑くなった、というのは、この放射冷却でも説明ができます。
空気が乾燥する地域では、熱放射による冷却が卓越していて暑さの割に爽やかですが、放射冷却が抑えられる湿潤の風土では、「蒸発による放熱、つまり気化熱」が重要です。
地面を舗装しまうことは、水の蒸発を妨げ、蒸し暑い耐えられない環境となるわけです。
どんどん舗装して地面と緑がなくなってきた結果…ということですね。
話が少し難しくなってしまいましたが、とにかく、冬だけでなく、夏にも夜間に放射冷却が起きます。
こちら、今年の8/26の朝、出社前に撮影したものですが、ボンネットとフロントガラスが結露していますね。
放射冷却で冷やされて、結露しているのです。
(なぜ10月に入って、というのは??? そう、書くのを忘れてたのです…)
夏の夜は、金属屋根でこの放射冷却が起こり、結露(ということは、空気中の水蒸気が取られて除湿される)し、冷たい乾いた空気を、床下に送ることが出来る、というわけです。
うーん、なんだかよーわからん、というかたは、モデルハウスにお勉強にお越しくださいませ。
本日もCMです。「私もお勉強したいわ!という方…」
2016年10月05日
Post by 株式会社 macs
About Me

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。