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社長ブログ

この地で育てられた四代目です

富士市で樹脂サッシを使って高断熱住宅にしたい理由

昨日は、沼津市の注文住宅の現場にて、大開口の樹脂サッシを取りつけたお話でしたが、本日はその続き。

「なぜ、樹脂サッシが良いの?」

について、ちょっと頑張って書いてみます。

そもそも、昨日の沼津市もそうですが、ここ富士市含め静岡県東部は、全国的に見てもかなり温暖な地域。
静岡県そのものが温暖ですが、「遠州の空っ風」の浜松とも、盆地で少々冷え込む三島とも、雪が降る御殿場や小山町とも違い、富士市や沼津市は、冬は毎日お日様サンサン、風もなく穏やかで暖かい。

樹脂サッシ?北国じゃあるまいし、室内側が樹脂のアルミサッシで十分でしょ。
ホント…?

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こちらは先日マクスのモデルハウスで行われた勉強会にて、ご参加いただいた皆さまに実演したときのもの。
サッシの性能を見る実験箱です。社員大工の丸山が作ってくれました。

総務部長の篠原が持っているのは、ドライアイス。

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箱の中に、レンガ大のドライアイスを2つ入れました。
サッシは、箱の中が外、箱の外(つまり写真こちら側)が室内になるように取り付けています。

左側が、複合サッシと呼ばれる、外がアルミ、室内側が樹脂のサッシ。
最近では、ローコスト住宅でもアルミのペアガラスは当たり前の時代なので、そんなレベルと比較しても仕方ない。
比較対象として、ある意味「普通レベル」のペアガラス複合サッシにしました。

そして右側が、マクスで標準にしているトリプルガラスの樹脂サッシです。

では、赤外線の熱画像カメラ(サーモカメラ:右)で見てみましょう。s-16120203

実験箱内の温度は、勉強会の時間中に下がり続け、撮影時には氷点下10度を下回り、測定不能…。
ドライアイスでやったの初めてなので、量がわからずに冷えすぎました。
イメージとして、札幌の真冬くらい冷えちゃってます。
サーモカメラのa,bの表面温度は無視して下さい。私の熱カメラの使い方が未熟なので。

室温は26度です。
アルミ樹脂複合サッシのペアガラス中心付近の表面は18度位、樹脂サッシのトリプルガラスの同じく中心付近の表面は室温とほぼ同じ25度。

アルミ樹脂複合サッシからは、外の冷気がおもいっきり伝わっているのがお分かりいただけると思います。
枠と、枠に近い部分のガラス面から、庫内の強烈な冷気が伝わってきています。

 

s-16120204
サッシ表面をアップしてみると、結露が発生。

一般に、結露の状態は部屋の温度と湿度によって全く違うわけですが、富士市くらい温暖だと真冬でも日中にサッシが結露するケースは珍しいですよね。

大抵の結露は、夜間暖房して、調理・お風呂・洗濯・そして呼吸や人為的な加湿器から出た水蒸気が、朝方に室温が下がり空気中に溶けていられなくなった分が、冷たい窓付近で結露します。

ですが、実験では、ドライアイスで強烈に冷やしたので、室内が暖かく、わりと乾燥していても、ご覧の通り、というわけです。

アルミ樹脂複合サッシが結露しているのに対し、樹脂サッシは一切結露していません。

「多少結露したって、拭けばいいじゃん」

まぁ、ガラスの結露くらいなら、せいぜいカーテンがカビる程度。
問題はそこじゃないんです。

上の写真で問題なのは、アルミ樹脂複合サッシのガラス表面の結露ではなく、その下の「枠」を見て下さい。
白いから解りづらいのですが、ものすごく結露しています。
この見えている下側の枠の部分、樹脂じゃなくてアルミの部分なんです。

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こちらが、アルミ樹脂複合サッシの断面サンプル。
どこがアルミで、どこが樹脂かというと、

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上の写真で水色にした部分が樹脂。

アルミと樹脂の熱の伝わりやすさ(熱伝導率といいます)は、2,000倍違うといいます。
つまり、樹脂の2,000倍、アルミは熱を伝えやすい。
外の冷気が伝わらないように、室内側が樹脂になっているのがわかります。

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で、アルミ樹脂複合サッシ(左)と樹脂サッシ(右)が、実際の建物にどのように取り付けられるか、を模式的に表しました。

アルミ樹脂複合サッシは、見た目がスッキリシャープなのですが、窓枠の下に空間が出来るんです(水色の部分)。
この空間が曲者で、アルミ部分とダイレクトに繋がっているんですね。

樹脂サッシでも、取り付け方によっては空間が出来るのですが、その空間は、あくまで樹脂とつながっている。

つまり、アルミ樹脂複合サッシでは、
【壁の中の見えない部分で、ベチャベチャに結露しちゃう】
これが何より怖いんです。

 

私自身、温暖な静岡で樹脂サッシ?と昔は懐疑的でした。
15年前に自宅を高断熱高気密住宅で建てよう!と取り組んだときも、サッシは普通のペアガラスアルミサッシ(←今一番後悔してるとこ)。

トリプルガラスの樹脂サッシを使うようになったのは、東日本大震災で電力不足の中で建築にもっと出来ることがあるのでは?と思ったからです。

ですが、その頃は製品ラインナップも流通も整っておらず、サッシ屋さんやメーカーの営業マンさえ、製品の状態の樹脂サッシなんか触ったこと無い、という状態。
ですからカナダの樹脂サッシを輸入して使っていましたが、コストや流通やアフターメンテでのハードルが高く、震災後もアルミ樹脂複合サッシを使っていた時期もありました。

けれども、

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こんな感じで、前述の「問題の空間」を丁寧に埋めて施工をする。こんな工夫で結露問題に取り組んできました(社員大工の丸山が発泡ウレタンで断熱工事中)。

基礎も構造もそうですが、サッシも!やっぱり、眼に見えない所、がとっても大事なんです。

2016年12月02日

Post by 株式会社 macs

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鈴木克彦 株式会社マクス 代表取締役

生存確率50%の超未熟児だった娘が退院して家族がそろった夜に涙してから 家は家族の絆を育む場所だと気付く。地元で百年。これからも社員大工たちと共に創りあげ 家族の笑顔と絆を一生涯守ってゆくのが私の使命。

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