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ビオブログ

富士市民大学で海と温泉の関係をお勉強

本日から七十二候は、小満の末候で【麦秋至(むぎのときいたる)】。

麦と言えば、私は麦酒、しか連想しないのですが、「麦の時=秋?」。
夏を通り越して???

「麦秋至」は、麦が熟し、穂をつける頃、という意味だそうですが、
「秋」という言葉には「収穫する」という意味があるそうです。

麦の刈り入れをする季節=初夏を、「麦秋」というのだそうです。


で、美味しい麦酒が似合うのは、温泉。
ということで、無理やり温泉のお話。

前回の七十二候は、最先端技術を富士市民大学で学んでいる経理のゆきちゃんが書いてくれましたが、同じく現在市民大学で地学を学んでいる私、社長の鈴木が、先日学んだ「海と温泉の関係」から、面白いと感じた所をご紹介いたします。

講師は、東海大学海洋学部の斉藤雅樹先生です。

ちなみに写真は講義とは関係なく、5年前に珪藻土の採掘現場を視察に行った際に立ち寄った、由布院温泉の「庄屋の館」。
金メダル以外は補正ゼロです(笑)。綺麗なコバルトブルーの温泉。
気持ちよかったなぁ…。


さて、
「温泉はどうやって出来るのか?」

私は、マグマ(溶岩)で地下水があたためられたもの、と思っていました。
間違いではなく、これを火山性温泉と言いますが、
「非火山性温泉」なる温泉もあるんですね。

文字通り、火山と直接は関係がない。

非火山性温泉には、海が隆起して海水が閉じ込められた海水起源の非火山性温泉と、陸の隆起で地下水が溜まっている陸水起源の非火山性温泉の二種類があります。

海水起源は、当然塩分濃度が高い温泉。

陸水起源は、腐植質のモール泉で、色が茶色く、メタンを含むものもあり、静岡県では、川根温泉や寸又峡温泉がそれ。

寸又峡温泉には以前行った時にブログに書きました。
この頃は子どもたちも可愛かったなぁ…。

この非火山性温泉、マグマ溜まりの熱源を必要としないなら、なぜ温度が高いんだ?ボイラーでお湯にしている?

そうではないんだそうです。
地下水というのは一般に、100m深くなるごとに、3℃温度が上がるんだそうで、表面では冷たい15℃の湧き水も、1,000mでは、3×10のプラス30℃で45℃のアッチッチの温泉が取れるというわけ。

鑿泉(さくせん)技術の工場で、地化2,000mとか掘れるようになったので、東京都心でも温泉があるのは、こういうことだったんですね。


なので、お金をかけて頑張れば、どこでも温泉は出るんでしょうが、地元民なら知っていますが、富士市には温泉らしい温泉はありません。
伊豆や山梨にはありますが。


鑿泉技術が低かった昔は、やはり火山性温泉が主で、この火山性温泉には、3つの要素が必要。
1. 熱源(つまりマグマ)
2. 水源(当たり前ですが地下水が無いと…)
3. 通り道(つまり断層)

富士山のように美しい稜線を有する山は、断層が無い証でもあるんだそうです。

赤が活断層。
画像は、産業技術総合研究所の活断層データベースからです。

これ見ると、なるほど、なんですが、でも、富士五湖や箱根の温泉は…?
すみません。火山性なのか非火山性なのか、分かりません。
興味ある方は調べてください(笑)。

温泉は、湯治と言って、体を癒やす医学としての位置づけが有った(まぁ今でも)のは、ご存知の通り。

でも昔は、潮湯治(しおとうじ)と言って、海水浴も健康療法と位置づけられていたそうで、江戸末期までは日本では海水浴というものは誰も行わず、唯一の例外が、愛知県大野海岸の『大野の潮湯治』だったんだそうです。

画像検索していただくと、男性も女性も全裸で海に浸かる様子が出てきます。
もちろん絵ですけど(笑)。


で、この海水を浴びるのが健康に良いというのは、西洋から伝わり、西洋では、海洋療法=タラソテラピー(Thalassotherapy)として昔から行われていたのだとか。

古くは1752年より、欧州で海水浴が普及。
「Bathing Machine」つまり「入浴機」が普及したんだそうです。

ググるとこんな画像が出てきますよ。

なんじゃこりゃー!(笑)

ヨーロッパは、特に高貴な人は人前で肌を見せるなんてことは絶対にせず、このマシーンを馬に引かせて沖に行く間に中で着替えて、海水浴をしたんだそうです。

男も女も、お湯に浸かる時には素っ裸、という日本の文化とは随分違ったんですね。


今回の市民大学の講座も、大変面白く拝聴いたしました。

文:鈴木

2018年05月31日

Post by 株式会社 macs

カテゴリー:ビオブログ, 地域のこと

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