- 2010.05.25 火曜日
- 先週までは、沼津市で工事中の冨嶽町家をご紹介いておりましたが、富士市でも工事が始まっておりますので、ご紹介させていただきます。
すでに、現場監督ブログで、宮川が何回かご紹介しておりますので、是非現場監督日記もご覧下さいませ。
というわけで、
基礎工事風景です。
マクスが冨嶽町家と称して取り組む、町の工務店ネットの現代町家は、国から長期優良住宅先導事業に認定されていますので、家を建てる建築主に、200万円の補助金が出ます。
その分、名前の通り、「先導的」な部分を採り入れていますが、まずは基礎。
やっぱり長期優良と言うには、長持ちしなきゃ意味がないです。
基礎や軸組などの構造、ここは、絶対に頑丈にしなければなりません。
そこで、基礎は30Nという高強度で、立ち上がりも一体的に打ちます。
基礎も、地盤調査と構造計算によって、強度をしっかりと確認しています。
この長期優良住宅先導事業の基礎は、以前もブログでご紹介させていただいたので、こちらをご覧下さい。
・先導モデルの基礎 前編
・先導モデルの基礎 後編
で、上の以前の記事を見ていただくと、白蟻対策、と言う意味が強いのがお分かりいただけると思います。
ですが、ベタ基礎ならそこまでしなくてもいんじゃないの〜?
とお思いの方も多いはず。
(私もそう思ってましたし…)
では、この写真ご覧下さい。
これは、日経ホームビルダーという工務店向け雑誌に紹介されたものです。
基礎の打ち継ぎ箇所に出来るほんの小さな穴から白蟻が入ってきた写真です。
基礎の打ち継ぎ部分から、木材に向かって、魔の手を伸ばすかの様に、白蟻の蟻道(巣と餌場の往復用のトンネル)が伸びているのがお分かりいただけますね。
こんな所からも入って来るんですね〜!
だからといって、白蟻が死ぬほどの薬剤をバンバンまいて、その家で、赤ちゃんが、本当に健康に暮らせるか…?、
ついでにそういうのを『健康住宅』と宣伝して良いか…?、
は疑問なのです。
ですから、
・防蟻剤入りの防水シートで目張りをした上に、
・基礎を一体打設し、
・パッシブソーラーで床下を常に乾燥させ、
・同時に床下を正圧にすることでフィルター現象を無くす、
・もちろん、床下や外周部の地面に近い部分の木材は全て白蟻に強い桧を使う。
これら対策により、白蟻消毒薬に拠らない白蟻対策が出来ると考えています。
定期的な点検は言うまでもありませんが。
※フィルター現象とは
空気が広いところから狭いところを通り抜けるときに、狭いところで急に風速が上がり、
気流についていけない湿気の粒子が残り、結露となる現象。
フィルター現象を起こした場所は結露によってカビが発生するだけでなく、湿潤状態に
あることで白蟻の食害がおきやすくなる。
追記ですが、気合いの入った白蟻が、断熱材自身を食い破って登って来るという事態を想定し、
この様な、アルミ製のコの字の白蟻返しで物理的に進入を阻止しています。
はぃ、またダラダラ長くなりそうなので、現場風景。
基礎の廻りも工事中の釘やゴミが入り込まないように養生されています。
監督の宮川は顔に似合わず繊細な現場管理をします(笑)。
基礎の向こうに見えるのは、和歌山から来た大型トラック。
そう、今回も、山での伐採から製材・検査・加工までの一貫生産による高い品質管理で全国的に有名な、山長商店の紀州材。
お〜、目が詰んでる詰んでる…。
このビニールを破ると、現場には幸せな香りが広がります。
この幸せな香りをかげるのは、お施主様にとってとても幸せなひとときだと思います。
そして、この香りをいつもかいでいられるのは、私たちの特権でもあるのです(笑)。
さぁ!上棟だ!
みんな、やらざぁ!!!
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