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ビオブログ

包丁を研ごう

本日より季節は、立冬の末候「金盞香-きんせんかさく」。

金盞とは水仙のこと、とありますが、金盞マリーゴールドの仲間だそうで、この辺の錯誤が、旧暦と新暦のズレだけでなく、中国から日本に伝わった時の変化にもよるようです。

というわけで、花より団子。団子よりお魚が、脂が乗って美味いこの季節。
美味しい料理を作るには、包丁が切れないといけません。

ということで今回のお題は「包丁研ぎ」

昨今は、なんでも調理されて売られているので、まな板が無いご家庭もあるのだとか。
包丁も研ぎ方など知らない、という方も多いようですが、だからこそ、包丁が研げるお父さんは、奥さんや奥さんの実家から感謝され、子どもからは尊敬の眼差し…って可能性も(笑)。

というわけで、今回研ぐ包丁はこちら。

日本人は元々菜食メインですから、昔の代表的な包丁は四角い菜切り包丁。
でも、菜切り包丁は先端が尖っていないので、とても肉を切りにくい。

西洋は肉食なので、牛肉を切るから牛刀なんでしょうね、多分(笑)。

日本食代表出刃包丁は、魚をさばく用(理由は後述)。

そして、三徳包丁は、肉も野菜も魚も切れる万能包丁だから三徳ですね。

ちなみに、三徳包丁とナイフはステンレス。
ナイフは学生時代、キャンプ用に買ったアメリカ製のBUCKのナイフです。

 

さて、包丁の研ぎ方は、ネットでたくさん出てくるので割愛(手抜きですみません)。
刃物といえば貝印。
貝印の包丁の研ぎ方、というページが動画で分かりやすいです。

上記の動画ページで、「角度は15度に」とありますが、うーん、いきなり15度と言われても…。

よく言うのが、「10円玉を挟んで、その角度を覚える」です。
とにかく角度を変えずに研ぐのが肝要なんですが、イメージとして、上の絵で、片側を研いでゆくと「バリ」が出来ます。

指の腹でこのように触って、このバリが分かるようになったらしめたもの。
指は何指でも良いのですが、切れる方向に動かしちゃぁダメですよ、当たり前ですけど。

 

出刃包丁の研ぎ方は、片刃なのでちょっと違いますが、先程のページの動画を見ると分かると思います。

上は研ぐ前。
よく水を切ってしまわないと、すぐに錆びます。

実はこの包丁、家内の実家で、義母が『錆びたし曲がったし、使わないから捨てる』と言ってたものを、ちょうど小さい出刃が欲しかったので貰ったものです。

サビサビで、変な研ぎ方をして曲がってしまっていたので、それを補正すべく、私が機械で研いだので、腹がごく小さくなってしまっています。

本来は、片刃の包丁は、上のように、黒く影にした部分が凹んでいるのが正解。
このことで、前面をベタッと研ぐより遥かに簡単に研げるし、切ったものがくっつかないというメリットが生まれます。
片刃といえば、大工道具のノミもカンナも、上のイラストの様に、出刃包丁と同じく平らの面が凹んでいます。

で、そもそも、なぜ両刃と片刃があるのか?
大根を切ると歴然ですが、両刃(左)の包丁は真っ直ぐ切れますが、片刃(右)は、どうやっても曲がってゆきます。
刃の構造上、当たり前。

じゃぁ、なぜ片刃があるのかといえば、魚用だからです。
上は、お魚をさばく様子を、魚の腹側から見た絵、だと思って下さい(わかりますよね…?)。

魚をさばく時は、野菜のや肉のように、真っ直ぐ下に切る、という動作より、骨に沿って水平に切る、という動作のほうが多いわけで、これが片刃だと、とってもやりやすいわけですね。

というわけで、出刃を研ぐと、裏面の指差すところ、研げてない…。
片刃の包丁は、一度変なふうに研いで癖をつけちゃうと、なかなか治すのが大変なのです。

それでは、包丁を研ぐ前と研いだ後の切れ味の比較を動画で見てみましょう。

切れない包丁は変な力を入れるのでかえって危険。
よく切れる包丁は気持ちがいいです!

研ぎ終わった包丁達。
三徳包丁には「Tupperware」の刻印が。
私のBUCKのナイフと同じく、家内の嫁入り道具なので、年季が入ってます(笑)。
良いものは愛情を込めて永く使いたいですね。

研ぎを繰り返すと、砥石そのものが凹んできます。
直し用の砥石や、上の写真は鉄製の砥石削り。
こんなものもあると、上手に研げます。

 

ちなみに、マクスでは、年末の餅つき大会で、大工による包丁研ぎとまな板削りを行っております。
今年もやりますので、「研ぎ方」そのものを大工から習ってみるのもいいかもしれませんね。
コツを掴めば、誰でも出来ますよ。

文:鈴木

2017年11月17日

Post by 株式会社 macs

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