- 2011.05.18 水曜日
- 富士宮市で進行中の長期優良住宅先導事業の家です。
次世代パッシブソーラーそよ風も搭載です。
【地震と白蟻に強い基礎づくり】と題して『断熱型枠による一体打設』を先週のブログでご紹介しましたが、基礎工事の完成写真を掲載しておりませんでしたので、ご紹介致します。
こちらが完成写真。
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よく見ると何か変?
!
10cm以上水が溜まり、まるでプール状態です。
昨日撮影したのですが、これはちょうど一週間前に降った雨が溜まった物です。
一体打設で打ち継ぎから水が漏れ出る事がないので、水が溜まったままです。
「水が抜けないのを自慢しているが、こんなに溜まってて良いのか?」
と、お思いかも知れません。
もちろん、このままでは上棟作業が出来ないので、それまでには汲み出しますが、取り敢えずは、このままで何ら問題はございません。
むしろ、基礎にとっては良いくらいです。
木工用ボンドや糊は、水分が抜ける事で固まります。
しかし、
コンクリートは水分が抜けるから固まるのではありません。
「水和反応」と言って、水とセメントの化学反応によって固まります。
コンクリートは、「セメント」と「砂」と骨材である「石」と、そして『水』を練った物です。
水がなければ固まりません。
そしてその水の量は多すぎても少なすぎてもダメで、コンクリートプラントでしっかりと調合された適切な水分量でなければなりません。
コンクリートの打設時には、作業上ある程度の流動性がなければなりませんから、水和反応に必要な水分量よりもある程度多めの水分が含まれてはいますが、これが多すぎると、職人用語で
「しゃぶい」、ゆるゆるのコンクリートとなり、硬化後の強度は甚だしく落ちます。
しかし、逆に夏場など、硬化の過程で必要な水分まで蒸発してしまうと、水和反応が妨げられ、やはり強度が落ちてしまいます。
ですから、夏場は特に、散水養生と言って、打設後すぐにわざと水をまきます。
実際、打設した現場毎のコンクリートの強度を、後から調べるために採取する「テストピース」と呼ぶコンクリートの供試体は、水中養生と言って水の中で保管されます。
(一級建築士の問題で必ず出ます…笑)
さて、基礎のその後・完成をご紹介しましたが、以前ご紹介した擁壁工事のその後もご紹介致します。
以前最後にご紹介した地元の大沢石を積み上げた擁壁。
この矢印部分は、道路から10cmほど後退しているのですが、そこに…
蔓性植物のテイカカズラを植えに行ったのでした。
そう、最終的には、この擁壁を緑の擁壁にしちゃおう、という計算だったのです。
(ご参考:ネットフェンスとテイカカズラ)
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