- 2009.09.10 木曜日
- 昨日の続きで、遠野のお話です。
Queen's Meadow Country House内にある、こちらの建物で研修となりました。
もともと牛小屋だったこの建物を、馬が飼えるように基礎補強をかねて一階部分を深くし、
この様に、昨日ご紹介したオーストリーのハフリンガー君達が居る上階でのお勉強でした。
「ひひ〜ぃぃん!」
「ぶるるるるっっ!」
と言う声を聞きながら…(笑)。
さて、この建物、「アオゲラホール」と呼ばれています。
牛小屋としても使われていなかった期間中に、野鳥のアオゲラ、つまりキツツキ君達が、これでもかという程壁に穴を開けてしまったんですが、その穴に、地ビールの遠野ビールの青い瓶をはめ込んで、デザインにして居るんです。
中は…
この青い瓶が、西日に照らされて室内に優しい光の線を届け、何とも幻想的。
「お金を掛けるだけが良いデザインではない」
という見本のようなアイデアですね。
さて、ここでお勉強したのは、ランドスケープのお話し。
ウィキペディアによれば、ランドスケープとは、
「景観を構成する諸要素。
ある土地における、資源、環境、歴史などの要素が構築する
政治的、経済的、社会的シンボルや空間。」
とあり、しばしば風景、景観、造園としても訳されます。
今回の講師の先生は、ランドスケープの第一人者、株式会社プランタゴ 代表の田瀬理夫先生。
一般の方にも有名なところでは、
旧福岡県庁跡地に建設された福岡のランドマークである、国際・文化交流の拠点の総合施設、アクロス福岡↓の緑化計画や、
環境水族館「アクアマリン福島」のビオトープや水辺の自然の展示↓、等を手がけられている方です。
講義は多岐にわたり、ブログで簡単にご紹介するには私の方が消化し切れていないのですが、一つは野草について。
雑草と言ってしまえばそれまでですが、環境省のレッドデータブックなどを見ると、私たちの身の回りでも、多くの在来野生植物が絶滅の危機にあるのが分かります。
町中は舗装されて言うまでもありませんが、自然が多いと思われがちな公園でも、育てやすい園芸種や外国産の交配種ばかりで、自然種は無く、ちょっとした自然が残っていそうな郡部でも、除草剤にやられてしまっていたり、逆に手が入らないために、セイタカアワダチソウなどの強い外来植物一色に駆逐されていたり、と言うのが実情だそうです。
話はやや乱暴かも知れませんが、となれば、そういった植物を守ってゆけるのは、個人の庭が残される一つの答となりうるのでは?
と思ったのでした。
この辺は、今後じっくり掘り下げて行きたいと思います。
というわけで、最後は緑化屋根をご紹介。
何とも景観にマッチしている美しさですね。
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