- 2009.03.16 月曜日
- 静岡県富士市の新築現場より、次世代パッシブソーラーそよ風システム搭載の住宅の家の施工風景です。
先週末の記事でこの家の現場風景を終わりにしようと思っておりましたが、パッシブソーラーの最後のシメが残っておりましたので、そのご紹介をいたします。
このパッシブソーラー【そよ風】システムの特徴は、
“冬に暖かい”
のは当たり前なので、それよりもむしろ、
“夏に涼しい”
点が上げられます。
それは、施工風景の最初の頃や、ソーラーのページを見ていただければお分かりいただけると思いますが、熱気を一旦室内に入れることなく、直接屋根で排気してしまうためです。
その為、室内側、特に採り入れ部の直後の部分においても、大掛かりな機械スペース等が不要です。
こちらがその採り入れ部周辺ですが、仕上がった所はこちら。
ここはロフトですが、床下へ空気を送るダクトとファンを木で囲ってある(メンテナンス時開きます)のが奥の方に見えると思います。
(一つ前の写真と反対側から撮影しています)
桐の天井に四角い部分があるのがお分かり頂けますでしょうか?
コレがその部分。
点検及びメンテナンス用、兼、リターン口です。
リターン口というのは、これまたそよ風システムの特徴で、
屋根から空気を取り入れしていない時、
つまり、
冬の夜間や雨の日、
そして、
夏の日中(夏の夜間は放射冷却で冷えた空気を採り入れ)、
ですが、
その際に、室内で循環運転が出来ます。
例えば、冬、暖房をしていると、暖かい空気は上に登るので、二階ばっかり暖かくなります。
特に我が家のように薪ストーブを焚いたりすると、一階をホカホカにすると、二階がやや寝苦しいほど熱くなってしまいます。
(プロペラ付きシーリングファンごときでは完全に解消出来ません)
そんな時に、ここから暖かい空気を再び床下に送って循環してあげると、家中快適です。
そして、夏も、屋根で熱気を排出しながら、エアコンの冷気を家中に循環させるといったことが可能です。
詳しくはソーラーのページをご覧いただくとして、このリターン口は、アルミの既製品に、大工が桐の板の残材でルーバー状にこしらえた物です。
なかなかやるな、と思いました。
そして、話を床の方へ進めますと、床下に送られた空気は、この様に一階の床の各所に設けられた吹き出し口から出て来ます。
窓際に重点的に配置してあるのは、窓で冷やされた空気が床下へ流れてくる、コールドドラフトという現象を防ぐのが狙いです。
見学会の際に、この吹き出し口に手をやり、
「別に暖かくないですね?」
と仰った方がいらっしゃいましたが、その通りです。
うちわでも、扇風機でも、お風呂の暖房乾燥機もそうですが、肌に風が当たると、余程高温でない限り、涼しく(冷たく)感じますよね。
コレと同じです。
そもそも、ここから出てくる空気は、床下の蓄熱層である、コンクリートを暖めた後の空気ですので、ファンヒーターの様な暖かい風が吹き出してくるわけではありません。
パッシブソーラーは、
寒い時でもほのかに暖かく、
熱い時でも何となく涼しい、
が基本です。
一年365日常に25℃、とかいうのは、一年365日24時間エアコンを運転し続ける家でないと無理です。
パッシブソーラーは、自然の力を借りて過ごしやすくするのが基本です。
ですから、
この様にトイレとか、
脱衣室とか、
玄関や納戸など、家中に新鮮な空気で回して、寒い部屋・湿気がこもる部屋、を作らないと言うのが基本です。
また本日もダラダラ長くなってしまいました。
最後まで読んでいただきまして有り難うございます。
本日で、「そよ風の家」のブログは終わりです。
が、パッシブソーラー「そよ風」のブログはまだまだ続きます。
現在施工中の富士市と、もうすぐ着工の三島市の建物でも搭載されますので、随時ブログでご紹介させていただきます。
また、
「こんな長いブログを読むのはウンザリだ!」
と言う方は、現場を直接見ていただくのが一番!
現場はいつでも私がご案内いたしますので、お気軽にお問い合せ下さいませ。
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