
- 2008.11.26 水曜日
- 昨日は、東京で勉強会があり、雑誌で度々登場する有名な建築家の先生方の講演を聴く機会がありました。
建築家というと、とかく施主(何故か彼らはクライアントと英語で呼びますが…)の意見を聞いてくれずに独創的な作品にしてしまう、
当然費用も高くなる、
と言ったイメージがありますが、今回聞いた先生方は、そんなイメージとは違っていました。
ただ、
「住まい手の意見をただハイハイと聞いているだけでは決して良い家は出来ない」
というのは、うんうん、と頷きました。
大事なのは、その土地から、何を読みとって設計に反映するかで、
「その土地に建物を建てる」のではなく「建物がその土地になる」
のだそうです。
深いです。
さて、折角東京に行くので、ちょっと早めに出て、ギャラリー間という所で、建築家の安藤忠雄氏の展覧会を見てきました。
安藤忠雄氏と言えば、世界的にも有名で、現役の建築家としては、広く一般の人にも知られる超有名人ですね。
名前を知らなくても、写真を見れば、あぁ、あの人、きっとご存じの人です。
世界的なコンペでも大活躍されていますが、最も有名というか、安藤氏の原点というか、安藤氏と言えば、やはり「住吉の長屋」が有名です。
当時大論争を巻き起こしたこの建物、私は、正直、これってアリなのかな?
と思っていました。
何故か。
この家、もし雨が降っていたら、部屋と部屋の移動は傘を差していかなければいけないんです。
詳しくは、グーグルやヤフーで「住吉の長屋」とイメージ検索してみて下さい。
沢山出て来ますから。
今回、その住吉の長屋の実物大モデルが展示の目玉だったんですが、
私、恥ずかしながら、圧倒されました。
冒頭の話ではないですが、まさに、「この土地になった建物」でした。
予想外に居心地が良さそうでした。
断熱性能がどーのこーの、
気密の値が云々、
熱伝導率がイーの悪いの、
そんな論議は本当にちっぽけな事に思えました。
設計とは何か?
深く考えさせられた一日でした。

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- 日記・育児 | comments (2) | trackbacks (0)
Comments
奇抜な住宅は、住人が替わったり、取り壊されたりという事が良くありますが、この住吉の長屋は、最初の建て主が今も住まわれているそうです。
建物が生活そのものと溶け込んで居るんでしょうね。
住吉の長屋は外観は見慣れているけど、内部はまったく発想の転換が必要だね。
富士の大将が圧倒されたなら、僕も一度見てみたいね。設計について考えるいい機会だね。