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日本とドイツの断熱事情 続き

昨日の続きで、東京でお勉強してきたことを書こうと思います。
ただし、理解出来ないような難しい数字を並べて、
「どうだ凄いだろ」
みたいなブログにしたくないので、ごくごく簡単に書こうと思います。
その為、一部厳密な意味では正しくない部分も出てくるかも知れませんがご了承下さい。

さてさて、内容は、日本とドイツの住環境の違いです。

北海道と同じか、もう少し北にあり、当然寒い国であり、住環境先進国のドイツでは、断熱・気密・パッシブソーラー、そう言ったことが、日本の遙か先端を進んでいます。

基本的な考え方としては、『熱を逃がさない』。

つまり、断熱性をとことん突き詰めます。
以下は、住宅におけるエネルギー消費をとことん抑える、ドイツでは「パッシブハウス」と呼ばれるレベルです。

・窓は、三層から四層、さらにガラス間には、熱を伝えにくい
 アルゴンガスが封入されています。

・窓は基本的に南面に設け、入ってきた太陽の熱は、蓄熱し、
 暖房のように使います。

・窓はどんなに断熱性能を良くしても、壁よりも熱が逃げますので、
 基本的には北側に窓はありません。

・壁や屋根断熱層は、なんと30cm以上有ります。

・窓は基本的には開けず、空気の出し入れは熱交換型の
 換気システムに寄ります。

・この様な徹底的な断熱化で、太陽のみならず、照明・家電・人の体温
 さえも、熱源となります。

・こうなると、エネルギーを要するのは暖房よりも断然給湯のため、
 給湯用にソーラーパネルや地下熱交換機等も使われるようです。


凄いですね。

日本でも、同様な試みは始まっており、暖房器具を使わない住宅、と言うような家も、実用段階にあります。

ただもちろん、初期の建築費用、いわゆるイニシャルコストは数百万単位で上がります。

ドイツの一般的なレベルの家(それでも日本のレベルより遙かに上ですが)が、40坪弱で3,700万、それが上記のようなパッシブハウスレベルになると、同40坪弱で4,000万になるそうです。

ここで、40坪弱って小さいなと思うかも知れませんが、ドイツの現在の住宅はこれくらいが平均だそうです。

また、ずいぶん高いな、とも思うかも知れませんが、一度建てたら、建て替えまでの平均年数は80年、日本の26・7年と比べると3倍!
日本の家は安普請過ぎるのかも知れません…。


上記のようなレベルが、果たして日本で、そして温暖な静岡で必要かどうかを考えると、議論は分かれる所だと思います。

私は、限りある資源のためには、エネルギー消費を少なくするのは当然なので、その意味では賛成なのですが、季候の良い時には、窓は開けっぴろげたいです。

だからむしろ、住宅を長持ちさせて、解体や建て替えによるエネルギーロスを少なくする方に重きを置きたいです。


ただですね、講演の中には、「はぁ〜ん、凄いなー」と思ったことがあります。
それは以下のようなことです。

ドイツでは、この様な基準を、国が政策的に誘導します。
住宅の賃貸又は売却の際、
「この家は、年間どの程度のエネルギーの消費量なのか」
という計算(エネルギーパスと言います)の表示を、法律によって今年の夏から義務付けるそうです。

義務付けられれば、エネルギーレベルの悪い家の価値は下がる、だから、住宅の省エネ化が強制的に進むという式です。

環境問題への取り組みの姿勢が全く違いますね。
怖いくらいです。


そもそも、昨年のドイツ、ハイリンゲンダムG8サミットに於いて、
「各国は、エネルギーの正味消費量が極小(無暖房住宅)
 もしくはゼロ(ゼロエネルギービルディング)の建築物
 の建設を支援し奨励し、この様な建築物が確実に
 市場に一般的に出回るようにしなければならない」

と提言されています。
日本の対応策は…?

思い起こせば、京都サミット。
世界一の長寿国日本が、発展途上国並みの住宅の耐用年数しかないことを諸外国より指摘され、満足な回答も出来ず会議をキャンセルして大恥をかいた日本。

先進諸国ではこんなに進んでいるのに、洞爺湖サミット、大丈夫なんですかね?


福田首相の肝煎りでスタートされようとしている、日本政府が掲げる200年住宅構想。
確かに200年持たせるくらいの気持ちで家を建てなきゃいけないと思います。

でも、200年持たせるための方法論が、結局は「図面や履歴書などのデータ化」に終始しているように見えてなりません。
データをきちんとすれば、26年が200年になる、何てナンセンスだって事は子供でも分かります。

中古住宅を活性化させて資産価値を高め、固定資産税アップによる税収増に繋げようと目論んだ、
と揶揄される住宅性能表示制度が空振りしたので、
何とかこの制度を軌道に乗せようとしているのでは?
と勘ぐってしまいます。

洞爺湖で冷笑されない事を祈るばかりです。


「我々日本を見よ、
 数百年・千年と堂々とたたずむ木造建築物や
 幾多の巨大地震を経てビクともしない木造の塔建築。
 これらは、大工という日本の伝統文化が産んだ職人集団が
 居るからなのだよ。
 構造計算もコンピューターもない時代から、
 差し金とノミと鉋と鋸と玄翁だけでこんなに素晴らしいものを作るんだよ。

 日本人は古くから木を育て、森を育て、それをうまく利用しながら
 守ってきたんだよ。

 二酸化炭素を削減したかったら、排出権取引も良いけど、
 木を植えて森を作ることだよ。
 そしてその木を上手く利用することだよ。

 その方法が日本にはあるから、みんなに教えてあげようか?」


これくらいのことを言って欲しいと思うのは、完全に私の妄想で、ブログを読んでいる方にそれこそ冷笑されるかも知れませんが…。
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