- 2008.04.03 木曜日
- 昨日は午後から国立に行って来ました。
あいにくの曇り空でしたが、見事な桜並木でした。
一橋大の学生達を見ながら、楽しそうだなぁ〜、と19年前(もうそんなに経ったのか!)を思い出したりしました。
さて、カテゴリーが日記になっていて、最初が桜の写真なので、遊びのブログのようですが、本日は真面目にお仕事のお話しです。
昨日は、「パッシブソーラー」の「そよ風」というのを見てきました。
ではまず、パッシブソーラーとは何でしょうか?
パッシブ=受動的、太陽熱を受動的に受け入れる、と言う意味です。
太陽熱温水器も有る意味パッシブソーラーでしょうし、南面に大きな窓や吹き抜けを設け、部屋を暖める、これも立派なパッシブソーラーの考え方です。
反対語としては、アクティブソーラー。
アクティブ=能動的、太陽熱を、機械の力を借りて能動的に利用する、と言う意味で、ポンプを回して給湯や床暖をしたり、太陽光発電も有る意味アクティブソーラーですね。
で、今回見てきた「そよ風」。
簡単に言えば、
「屋根面で集熱し、その暖まった空気をダクトを使って床下に送り、
床下を暖めた上で部屋に出す」
と言う物。
ん?
これってOMソーラーじゃん、と思って行ったのですが、それもそのはず、もともとOMソーラーを作ってた所でした。
悪口を言うわけではなく、第三者的意見として、OMソーラーに対して私が思っていた部分、
【冬はあったかいけど夏は暑いんじゃない?】
と言う部分を、集熱部分で集めた熱を床下に送る装置を無くし、夏はダンパーの自動操作で、家の中に入れずに直接外部で廃熱する様に改良され、見事にクリアされていました。
これなら夏も快適だと思いましたね。
建築業界にありがちなんですが、とにかく自社製品とか自分が採用している商品・工法がベストだ!と言い張りがちです。
「充填断熱と外断熱はどっちが良い?」
この泥仕合はその典型ですが、住む場所・住む家族によって、理想の形は変わるはず。
以前ご紹介した板倉造りだって、
「お〜、木に囲まれてて落ち着くなー」
と言う人もいれば、
「え〜、節だらけで山小屋みたいで嫌〜」
と言う人も居て当然です。
北海道では躯体を守るために高断熱高気密は欠かせないでしょうし、温暖な富士市では、エアコンが苦手で、窓は開けっぴろげたいと言う人にとって、【窓は開けちゃダメ・エアコンは24時間365日自動運転】なんて言われたら合わないです。
スッチポンで暖かくなるのが当たり前の人に、薪ストーブなんてナンセンスだし、沖縄で床暖房とかも多分要らないでしょう。
自分が良いと信じる物があるのは当然のことだし、こだわりはなければダメだと思いますが、それだけがベストではなく、短所長所をしっかりと説明した上で、お勧めするという姿勢が大切だと思います。
その点、今回お話しをさせて頂いた友社長さんは、典型的技術者タイプで非常に強いこだわりを持ちつつも、このシステムが有れば暑さ寒さが完璧にクリアできるなどと言うこともないし、寒冷地ではそれなりの工夫をしてやらないといけないなど、こちらの質問に非常に真摯に熱心に答えて頂き、深く感銘を受けました。
察するに、OMソーラーはフランチャイズのクローズドの工法ですから、現在に至るまで紆余曲折があったことは想像に難くありません。
あまり私がここで書いてご迷惑をおかけしてもいけませんが、ただ、
「OMがいけないと言うのではなく、環境にも住環境にも優しいパッシブソーラーを広く世間に広めたい」
という情熱が素敵でした。
私見ですが、OMの半分のコストで出来そうだし、冬だけでなく夏も快適そうだし、床下に若干の工夫が必要だとは思いますが、機会があれば是非やってみようと思いましたね。
ちなみに、 「そよ風」の詳しいことはこちらでご覧下さい。
女優の高樹沙耶さんの自宅に採用されていることでも有名です。 - 日記・育児 | comments (0) | trackbacks (0)
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