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住んでる人に聞いてみよう!

はぁぃ、8月ですっ!
気合い入れて頑張りましょう!

さて、週末は「住んでる家を見に行こう!」と言うことで、見学会の特別編として、
『住んで8年目のお宅訪問会』を開催いたしました。

限定三組、ということで、いつもの構造見学会や完成見学会と違い、ゆったりとお話し出来て良かったと思いました。

住まい手さんには、マクスで建てた家の住み心地や、良かった点だけでなく、ああすれば良かったかな、こうすれば良かったかな、と言うところまでお話しいただき、私からも、8年経ってメンテナンスがどうかなどもお話しさせていただきました。

s-110801 (1).jpg

こちらはキッチンですが、ここでお話しさせていただいたのは、勝手口のこと。

勝手口はゴミ出しをしたり、買い物した物を直接運んだり、何かと便利と“だろう”言うことでほとんどの奥様はご希望されますが…

「蜘蛛が出るから怖くて無理っ!」
と、このお宅の勝手口は開かずの戸となってしまったのです(笑)。
窓を付けるよりも当然勝手口の方がコスト高になります。
本当に勝手口必要?って考えることも大事ですね。

現在では、このドアの向こうに半畳ほどのストックヤードを簡易的に増築し、雑多な物やゴミを置くスペースとなっております。


さて、今回のお宅訪問会の目的は、「涼を取り込む設計の工夫」ということで、エアコン無しでどの程度涼しいのか、過ごせるのか、を体感していただきました。

「我慢」によってではなく、設計の工夫によって涼しくする、つまり実際の室温を下げたり、体感温度を下げることは、十分可能なんですね。
ご参加いただいた方からは、「十分涼しいですねぇ!」との評価をいただきました。

またそれを実現するためのテクニックの具体例を、体感していただきながらご説明させていただきました。


もちろん、それをデータで示さなければ説得力が薄い。

このお宅(次世代基準断熱性能クリア)の、熱の逃げやすさを示すQ値と、夏どの程度日射を受けるかを示すμ値の計算のご説明から、ではここの窓をアルミから木製にしたら、どの位「数値が変わるか?」など、お話しは結構アカデミックな方向に…(笑)。


そして次に、では、そんなエアコンに頼らない暮らし方って、本当にエコなの?
と言う点。

せっかくなので、当日のお話しをここで再現してみましょう。


まずこちら。

s-110801 (2).jpg

グラフは、日本の主要都市における、住宅のエネルギー消費です。
黒が照明を含む家電、
灰色が給湯、
ほとんど見えないけど白が冷房、
赤が暖房です。

下は、色は同じで、月ごとの消費量。

s-110801 (3).jpg

表を見ると、住宅のエネルギーって、ほとんど【家電+お湯+暖房】なのが分かります。
データは、(財)建築環境・省エネルギー機構の自立循環型住宅への設計ガイドラインより拝借しました。


では、こちらのお宅はどうでしょう。
ちなみに、調理はIH、お湯は灯油ボイラーですが、屋根に太陽熱温水器を乗せています。
冷房は来客時以外ほとんど使わない。
暖房は薪ストーブ。

このお宅の、直近一年間の電気料金明細書から、月ごとの使用量と、年間総使用量を計算。

s-110801 (5).jpg

このデータから、省エネ度を評価します。
静岡市の四人家族の平均年間電力使用量は5,985.6kWhです。
このお宅(四人家族)の年間電気量の合計は、4,629 kWhです。

これだけ見ると、約23%省エネですが、灯油も使っているので、灯油も含めた「総エネルギー量」で見なければなりません。

s-110801 (6).jpg

灯油はお風呂と台所・洗面の給湯ボイラー用です。
夏は太陽熱で湯を沸かすので、ほとんど灯油を使いません。

灯油の年間使用量666Lを、一次エネルギーに換算すると、24,442Mj(メガジュール)となります。

先ほどのこのお宅の年間電気使用量4,629 kWhを一次エネルギーに換算すると、45,179Mj、灯油と合わせて合計69,621Mjのエネルギーを消費しています。

静岡市の四人家族の平均年間エネルギー消費量は、103,285Mjです。
よって、33%減、つまり平均的な家庭の2/3のエネルギーで生活されています。
かなりエコです!

これは、夏にエアコンを使わず、冬に薪ストーブを使い、太陽熱温水器も使っているためですが、薪ストーブ導入前は、灯油が熱源の温水床暖房を使っておられました。

そのころの灯油使用量のデータもありましたので見てみると、

s-110801 (7).jpg

前の灯油のグラフと縦軸は同じです。
やはり冬にかなり使っています。
灯油の年間消費エネルギーは、43,783Mj、総エネルギーは88,962Mj。
それでもこの頃の暮らしは、静岡市の平均に比べ、14%少ないエネルギーで暮らしていました。


仮定の話をすれば、現在の23%省エネ生活に加え、太陽光発電を乗せたらどうでしょうか?
太陽光発電は、ざっくりで言えば、計算上、1kWの発電パネルで10Gjのエネルギーを作ります。

現在一般的に、3〜4kwのソーラーパネルを乗せるので、3kwのパネルを乗せれば、
約7Gj−3Gj=4Gj
で、静岡の平均10Gjの半分以下、4割のエネルギーで暮らす計算になります。

深夜電力とか、買電とか、計算上のトリックではなく、この計算が本当のエネルギー収支です。


確かに、太陽光発電をすれば、見かけのエネルギー収支は減ります。
ただ、太陽光パネルを作るのに、資源やエネルギーも沢山使うことに目をつぶってはいけないと思うのです。

前述のように、ソーラー発電に頼らなくってもエコに暮らす知恵はあります。
エアコンを使わなくても涼しい知恵があります。
それは、深い軒だったり、霧除けだったり、重力換気だったり、簾や緑のカーテンだったり…。

今、住宅業界でも、何が本当にエコなのか?を考える取り組みが始まっています。

そんな取り組みがこちら(Forward to 1985)
読んでみると面白いですよ。


8月の最初の日からアホみたいに長く面倒くさいブログを書いてしまい申し訳ございません(笑)。

この「住んでいるお宅を見に行こう」という企画は、今後も定期的に行って行く予定です。
次回は来月頃…かな…?
またブログでご紹介いたしますのでお楽しみに!

ご参加いただきましたお客様、見学会にご協力いただきましたお施主様、誠に有り難うございました。


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