桐の壁板の押入
こんにちは。社員大工の丸山です。
今週はお天気いまいちパッとしませんねぇ…。
私の趣味のマラソンも、全然走れなくて悲しいです…。今月は走行130?目標なので、後半はお天気に恵まれますように…。
富士市の新築工事現場からです。
押入を制作中です。
壁に張り付けてあるのは板状に加工した桐です。
桐は樹木ではありません。分類上は草科に入ります。見た目は木ですけど…。
なので成長が早く、15年?20年で成木となります。
桐は建築で使用する木材の中で、最も軽い材料となります。(日本国内)
繊維の隙間が、大きく独立した空気層となっており、このお陰で断熱効果も期待出来ます。
また、調湿効果もあり、適度に湿気を吸ったり戻したりします。
材料に含まれるタンニンの抗菌作用で、防腐、防虫、カビなども発生しにくいのも特徴です。
良いことばかり書いてますが、短所もあります。
桐はアクの強い材料です。製品として使えるように、何年も天日干し、雨ざらしの繰り返しで、アク抜きをします。
ですが、先程の調湿効果で、桐に吸い込んだ湿気が飽和状態近くになると、抜けきれなかったアクと共に、表面に現れてしまうことがあります。
これは桐にとっては避けられない事なのです。
アクが出たからといって、人体に影響があるかといったら、それはありません。少し変色するだけです。
ホームセンター等で売られている、真っ白な桐は、薬剤等で白くしています。
漂白はタンニン迄も無くしてしまうので、防腐、防虫、抗菌作用等も失ってしまいます。
それを室内に張るのは、自然素材を愛するマクスの心に反するのではないか?と、私は思います。なので、マクスで使用しているものは、漂白などはしていない桐を使っています。
一長一短の性質があるからこそ、そこを見極め、適材適所に勤め、大事な事とは何かを道案内するのが、プロの仕事ではないかと思います。
一昔前は、女の子が生まれたら、お嫁に行くときの為に、桐を、三本庭に植えました。その桐で”桐箪笥”を嫁入り道具に持たせました。
桐の箪笥ではありませんが、桐に囲まれた押入は、桐箪笥と同じように、何年も大切な物を守っていくことでしょう。
2016年09月16日
Post by 丸山 彰
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胸を張れる仕事しかできません。ブログでは、仕事ぶりや自分達も家に住み生活しているその様子も何かの役に立つかと思いブログに綴ります。
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