- 2007.09.19 水曜日
- 静岡県富士市のティンバーフレーム住宅の現場です。
只今大工が階段を作っています。
材料は「パラオーク」
パラオーク? 不勉強で初めて聞いたのですが、材料を見るとゴムの木じゃん。
ゴムじゃないのかなぁ?
ネットで検索したら、パラウッド・ラバーウッドと同義で出ており、やっぱりゴムの木みたいですね。
なぜオークなんだろう? もしかするとオークににたゴムの木の一種でそう名付けたのかも知れませんね。
余談ですが、よく言われるのが「シシャモ」。
私たちが普段食べているのは「カラフトシシャモ」。
これは実はカペリンという魚で、シシャモの仲間ではないそうですね。
日本でも雲杉とか米杉とか、杉と名が付いていても杉の仲間では無いのが多いです。
ちなみに雲杉はどちらかというと松の仲間。
米杉は、私の大好きなレッドシダーで、これもどちらかというとヒバに近い。
名前って難しいです。
話がだいぶ逸れましたが、階段材には、最近は、良くこのゴムの木が使われます。
ゴムの木はラテックスとか天然のゴムが取れる木。
この端材を組み合わせて集成材にした物が、加工が容易で寸法安定性が高いために使われるようになりました。
これがそのパラオーク(ゴムだよね?)の切れ端。
小さい端材が集まっているのがよく分かりますね。
つまり集成材。
「マクスって集成材使わないんじゃないの?」
なぁ〜んて言わないで下さいね。
以前見学会の際に、集成材で作ったトイレットペーパーをおく棚を見て、あれは集成材じゃないかと怒られた事がありますが、材料にはどんな物でも一長一短があって、それを適材適所で使います。
階段ももちろん無垢の一枚板から作れるし、ご要望があれば作るのですが、値段的にも、後々のきしみ音を考えても、階段は集成材が良いかと思います。
MDF(木材チップと合成樹脂を固めた物)に塩化ビニールのシートを貼った、いわゆる新建材の階段が主流ですが、やっぱりちょっとぶつけた時に塩ビシートが剥がれるのは…
建物一棟を造る際には、全て100%自然素材、なんて事は絶対にあり得ません。
お菓子の家じゃないんですから。
そのような誤解を与える宣伝も見かけますが、雨漏りを防ぐシーリング材、各種接着剤、下地の合板等々、これらを使わずに家を建てるなんて事はあり得ません。
大事な事は、特に直接振れる室内側でいかに自然素材を使うか、じゃないでしょうか。
・床は化粧フロアーじゃなくて無垢の床
・壁はビニールクロスじゃなくて天然漆喰
・塗装やワックスは揮発性有機物質を含まない自然素材塗料
そう言う事だと思います。
もちろんこの階段も自然素材オイル仕上げです。 - ティンバーフレーム 建築現場より | comments (1) | trackbacks (1)
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