- 2009.01.15 木曜日
- 一昨日、薪ストーブでピザを作ったお話しを書きましたが、本日はその続きのようなお話しです。
薪ストーブで一番のネックはやはり燃料の薪です。
富士市や富士宮市では、長野のように薪ストーブが広く一般に普及している所と違い、薪が手に入りにくいと言う問題があります。
本日ご紹介するのは、その薪について。
先日、春よりNPO法人【ふじ山 森の会】を立ち上げる代表の槇野和成氏が来社されました。
このNPOふじ山森の会は、
手入れが行き届かずに放置されている森林の間伐材を、
薪ストーブの薪に利用し、
燃やした灰を肥料に再利用することで、
富士山周辺の森林の保護・保全をしましょう、
と言う会です。
以前、和歌山の森のお話し(2/5〜8の記事をご覧下さい)でも触れましたが、現在日本の森林は非常に荒れています。
コスト的に成り立たない、と言うのが一番の理由です。
素人集団のNPOですから、まさか間伐の伐採作業は出来ませんが、せめて伐採した木を利用し、片付けや下草狩りなどを手伝えれば、富士山周辺の森林保護・再生に寄与出来、それは富士山周辺の土壌の保護にも繋がり、ミネラル豊富な地元の美味しい水つくりにも貢献出来るのでは…
そんな活動理念です。
作業を手伝った人で薪を分けあい、作業に参加出来ない人には安価で供給して行こう、と言うことだと思います。
私も、とても良いことだと思います。
今回来社頂き、薪ストーブに関する技術的な質問を受けると共に、
「何故薪の利用が二酸化炭素削減に貢献するのか?」
と言うご質問を頂きました。
私が直接研究したり、文献で調べたわけではないのですが、以前大学の先生のお話をお聞きしたので、そのお話を引用してご説明しました。
・木は、成長するときにCO2を大量に吸収する
・建材に適するような高樹齢材になると、CO2吸収量が減り呼吸による排出量が増える
(だから材木は使って新しく植林して行く方がよい)
・良い材木を作るには、材木に適さない材を間引く「間伐(かんばつ)」が不可欠
・間伐材はその場で放置するといつかは腐って朽ち果てる
・腐らせるのは微生物
・微生物も呼吸をするので、間伐材はそのまま腐らせてもCO2を発生する
・だから薪として利用して、燃焼でCO2を出しても、純増にならない
・逆に薪ストーブの利用で他の暖房エネルギーを減らした分、CO2排出量は減る
と言うことです。
この説明で納得して頂けたようで、喜んでおられました。
最近はNPOと言うと、とかく変な組織の隠れ蓑になったり、企業の金儲けに利用されたりしがちですが、代表の槇野さんが純粋に富士山と薪ストーブを愛しておられるのが、ヒシヒシと伝わったので、きっと良い活動に結びついて行くのでは、と感じました。
私も、微力ながらお手伝いが出来たらと思います。
会(まだ準備段階)と槇野さんのブログはこちらです。
→ふじ山森の会奮闘記
→マキ・薪・macky
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