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苦しい選択

昨日はブログをお休みさせて頂きましたが、出張でお勉強をしに行っておりました。
本日はその事についてなのですが、様々な疑問を抱える中での苦しい選択となり、不満ややるせない想いもありますが、ブログという会社の宣伝広告とはちょっと違う部分で、私の気持ちを書かせて頂こうと思います。


『200年住宅』
と言う言葉を新聞などで見かけた事があるでしょうか?

正式には、国土交通省が進める「超長期住宅先導的モデル事業」のことを言います。
(文章が長くなりそうなので、結論から書いておくと、マクスでも対応済みです)

このモデルに則った住宅に対し、国が200万円の補助金を個人の資産である住宅に出す事が決定済みで、さらに住宅ローン減税の上積みや住民税の減税など、様々な法的優遇措置が検討されています(政局の行方によっては不透明)。

背景としては、京都議定書まで遡ります。

世界的に二酸化炭素の削減が叫ばれる中、先進国として住宅の寿命が途上国並みに短い日本。

主催国として京都議定書をまとめようとする日本が、CO2を沢山出す住宅をスクラップ&ビルドを相も変わらず繰り返している事に対し、批判が集中しました。

福田政権は、他に目玉としてやる事もなかったと揶揄されますが、この200年住宅構想をぶち上げます。

今まで平均で二十数年しか持たなかった住宅を、いきなり200年というのですから、荒唐無稽も良い所です。


しかし、以下のような様々な思惑が絡み合い、制度は走り出しました。

・CO2削減努力の世界へのアピール
・大型の補助金導入で住宅産業へのてこ入れ
・鳴り物入りでスタートした住宅性能評価制度が、大衆にはそっぽを向かれたまま
・この性能評価制度を200年住宅の大前提とする事で、強制的に普及出来る
・性能評価を含め、様々な特殊法人の仕事は大幅に増加
・超複雑な制度とする事で、中小工務店は淘汰され、大手ハウスメーカーは断然有利に
・将来的には固定資産税を長期に渡って徴収出来るように出来そうだ

この辺の仕組みに関してのコメントを記したページが、ちょっと古いのですがありましたので、記しておきます。
何でも飲み込む「顔なし」首相の「200年住宅」は砂上の楼閣?


まだ制度が動き出したばかりで、テレビのCMでも沈静が保たれていますが、年が明けると、ハウスメーカーは一斉にこの200年住宅の大々的なキャンペーンを競い合って打つでしょう。

消費者としては、
「えっ、この家は200年も持つんだ!
 しかも国から200万円も貰えるんだって!
 すげーじゃん!」

となるのかも知れませんが、実際には、
ちょっと基礎が頑固になって、
ちょっと構造的に丈夫になって、
それを特殊法人が性能に関する成績書を発行して(これが性能表示)、
さらに特殊法人が住宅に関する履歴書を残す、

と言う一連の事をしたからと言って、いきなり住宅の寿命が200年になるなんて、普通に考えてあり得ません。


って、批判的な事ばかり書いてしまいましたが、国が一度制度として走り出してしまった以上、そんなの関係ーねぇ、何て言っていても、負け犬の遠吠えです。

マクスとしても、しっかり対応出来る準備は整えました。

ただし、それに伴う住宅のスペックの多少の変更と、膨大な書類(A4で5cm以上の厚さになる書類)の作成と申請費で、実質的に200万の内手元に残るのはそれほど多くはありません。
もとの住宅のスペックによっては、住宅の性能を上げる分、建築費は増加になる事も当然あります。

詳細は個々のお客様にご説明させて頂きます。


最後に一つだけ言えるのは、古くから付き合いがあって、何かあったらすぐに来てくれるような馴染みの大工さんに家作りをお願いする、
そう言ったスタイルは、これから国が進めて行く住宅業界の方針とは明らかにかけ離れており、完全に淘汰されてしまうでしょう。

それが果たして住まい手にとって幸か不幸か…、
それを考えると釈然としないものがどうしても残ってしまいます。


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Comments

鈴木 | 2008/12/31 09:22 AM
無名様、長文のコメント有り難うございました。

弊社のお客様宛に書いておりますが、インターネットという性質上、同業の方・行政の方・研究者の方も含め一般に公開される形となってしまうため、言葉足らずな部分があると思いますので、コメントさせて頂きます。

まず、『住宅性能表示制度』にたいして頂いた反論ですが、貴方に共感する部分も、考え方を異なる部分もありますが、貴方が仰る様に、ハウスメーカーに対抗しようと頑張っている会社を侮辱するつもりは毛頭ございませんので、まずその点はご理解頂きたいと思います。
(もし、そう聞こえたのなら大変失礼致しました)

『品格法』が制定後、それを理解してお客様に伝えるのを怠ったのは建築業者の責任、とのことですが、品確法(誤記は改めさせて頂きます)を理解しようと努力しないのは、まさしく貴方が仰る通り、業者に大きな責任があります。

何千万もする物を売っているのに、「知らなかった」では済まされないからです。
その意味で、不勉強から来る無知は犯罪にも等しいと思います。

ただ、勉強して理解した上で、それを貴方のようにチャンスととらえ、積極的に活用して行くか、
コンプライアンスを重視した上で、別の方法に進むかは、差別化を含めたそれぞれの会社が取る戦略でもあり、一般消費者にそれをどうアピールして行くかと言うスタンスの違いは、後者を一概に悪とは決めつけられないのではと思っております。

『・・・それに伴う住宅のスペックの多少の変更と、膨大な書類(A4で5cm以上の厚さになる書類)の作成と申請費で、実質的に200万の内手元に残るのはそれほど多くはありません。もとの住宅のスペックによっては、住宅の性能を上げる分、建築費は増加になる事も当然あります。』とはどういう意味でしょうか?
については、言葉が足りなかったので説明させて頂きますが、

貴方が仰るように、等級表示だけでお金がかかってしまうとか、書類や写真の整理でお金がかかってしまうと言う意味ではございません。

批判を恐れずに書けば、200年住宅は、行政がそのモデルとなるプランを募集したコンペのような物で、当然採択されなければ意味が無く、
「この仕様で作れば200万あげますよ」と言うものではないのはご存じの通りです。

それゆえ、採択されるように、オーバースペック気味な性能になっているため、通常の仕様を200年の仕様にするためには、膨大な書類の他にスペックを上げる必要があり、これにお金がかかる、と言う意味でございます。

仰る通り、それぞれ希望に沿う等級を取得する場合でしたらそのためだけのために金額が大幅にアップする事は無く、その場合、性能表示をするだけのコストです(一般に15〜20万程度でしょうか)。

また、個人大工も貴方が仰る通り、ハウスメーカーと同じ事をやろうとすれば、不可能ではないのでしょうが、情報収集から書類の作成までを個人の努力次第だというのは、いささか乱暴だと思います。

冒頭に書きました、「知らなかった」では許されないものを提供しているわけで、個人の大工は可哀想だから許してあげる、と言うつもりは全くなく、
最低限の勉強も出来ないような大工は、やはりこれからは個人で仕事を取るべきではないと思いますが、技術力も高く、アンテナも広く、勉強熱心な大工ももちろん存在するわけで、そういった者を書類や制度で身動き取れなくしてしまうのは、一般消費者にとって必ずしも正義なのかは、私には分かりません。

また、個人ではない住宅会社にとっては、何度も同じ事を言うようですが、貴方の仰る通り、良く勉強しなければなりません。

その上で、貴方のようにチャンスととらえ攻めるか、無視を決め込むか、やはりそれはそれぞれの会社のスタンスの違いだと思います。

制度を理解した上で、明確な意志を持って無視を決め込むなら、それはそれだと思います。
戦略として考えるなら、両者があった方が、お互いに得だろうし、消費者にも選択の余地があって良いのではないでしょうか?

では、お前はどちらなんだ?

と聞かれれば、私は、制度に矛盾を感じつつも、やはり流れとしてそれを利用して行かなければ、と思っております。
何でもかんでも無視して、気が付いたら自分が無視されていた、となっては、今までご支持頂いたお客様のアフターサービスが出来ませんので。
となってしまうと思うので。
最終的には、やはりお客様が損か得か、なのだと思います。

考え方の違いはあるかも知れませんが、良い家を造って喜んで頂きたいという気持ちは、貴方と同じだと信じております。
| 2008/12/30 07:53 PM
日数が経ってからで申し訳ありませんがコメントさせていただきます。 『200年住宅』 に関しては、まだ不確定な部分がありますので避けますが、 『住宅性能表示制度』 に関しては、本文に関して反論させていただきます。『品格法』が制定されてから既に8年近く経ており、十分理解する期間があったにもかかわらずそれを怠っていたのは住宅会社のおごりであり、 『・・・大衆にはそっぽを向かれたまま』 とは建築関係の者が制度について理解しようともせずに勉強を怠っていた(特に住宅会社。マンション関連会社との温度差は著しいです。)のに一般のお客様が理解するはずがありません。我々住宅関係の者の責任です。 『・・・それに伴う住宅のスペックの多少の変更と、膨大な書類(A4で5cm以上の厚さになる書類)の作成と申請費で、実質的に200万の内手元に残るのはそれほど多くはありません。もとの住宅のスペックによっては、住宅の性能を上げる分、建築費は増加になる事も当然あります。』 とはどういう意味でしょうか?仕様に標準やオプションが設定されている住宅会社、又はお客様の希望と予算がかけ離れている等の理由がある場合でしたら分りますが、それぞれ希望に沿う等級を取得する場合でしたらそのためだけのために金額が大幅にアップする事はありません。また、書類の多さについてですが、確かに設計図に関しては確認申請とは比較になりませんが添付書類に関しては、毎回新しい工法で施工したり、毎回違う金物等を使用するのでなければ、自由設計を売りにしていたとしても雛形さえ作っておけば例え内部の仕上げ材等がまったく違ったとしても大して問題ではありません。工事写真に関しても会社に現場監督がいるのでしら、工事写真の撮り方の勉強は当然しているはずでしょうし、実務経験上でも問題ないはずです。 『・・・古くから付き合いがあって、何かあったらすぐに来てくれるような馴染みの大工さんに家作りをお願いする、そう言ったスタイルは、これから国が進めて行く住宅業界の方針とは明らかにかけ離れており、完全に淘汰されてしまうでしょう。』 そうでしょうか?そのスタイルを捨てずに保ちつつ裏づけとして『品格法』、『住宅瑕疵担保履行法に基づく住宅瑕疵担保責任保険』を利用すれば良いのではないでしょうか? 『・・・超複雑な制度とする事で、中小工務店は淘汰され、大手ハウスメーカーは断然有利に』 確かに大手メーカーでは型式認定等で安易にクリアできる方針を採っているでしょうが、これこそ中小工務店である我々が逆転の発想をすべきです。これらの制度を利用する事により特別な工法を売りにしなくても大手メーカーと変わらない品質・保証をお客様に提供する事ができ、なおかつ中小工務店の一番の強みである 『大手メーカーよりも安価に抑えることができる。』 を売りにできるのです。お客様にはそのように説明しており、事実納得し、契約していただいたお客様が何組もおられます。 『・・・ちょっと基礎が頑固になって、ちょっと構造的に丈夫になって、それを特殊法人が性能に関する成績書を発行して(これが性能表示)、さらに特殊法人が住宅に関する履歴書を残す』 その“ちょっと”を理解しているのにも係わらず怠っているのは、本制度を利用し真面目に大手メーカーに対抗しようと頑張っている中小工務店への侮辱です。我々も後発的に利用し始めましたが、国の制度だから仕方なくやるという悲観的な考えではなく、前向きに利用していくつもりです。

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