- 2008.07.08 火曜日
- 現在行われている洞爺湖サミットは、環境とインフレが主要テーマ。
環境問題に絡めて、白熱灯を蛍光灯に法的に切り替えよう、という流れのようです。
温暖化防止のためやむなし、
蛍光灯の寿命を考えるとその方が環境によい、
という意見が体勢のようです。
これに関して、1/24のブログで、照明プランナーの河原武儀先生の講義の内容を書かせて頂きましたが、自分で読み返しても、あまりに分かりにくいブログだったので、反省を込めて追記です。
照明は、器具自体の明るさ(照度)によってその空間のイメージが違いますが、それだけでなく、色温度といって、色の色調でも受けるイメージがかなり違います。
例えば、こたつの電気。
赤いので何となく暖かいですが、遠赤外線だけで暖めるならば、遠赤外線というのは人間の目に見えないので、青くても良いはず。
でも、赤いからこそ暖かく感じます。
この様に、空間から受ける照明のイメージ・雰囲気は、色温度と照度が綿密に関係しています。
この関係を研究して発表したのが、kruithofさんという人。
医療福祉研究第2号(2006)の文献より、グラフを拝借、加工させて頂いたのが下のグラフ。
このグラフから、
「白熱灯は100ルクス、蛍光灯では300ルクスの照度で、暑苦しすぎず、陰気でもない、ちょうど良い快適な雰囲気になる」
と読めます。
※ただし、このkruithofさんのグラフ、今から70年近く前の研究で、当時と今とは照明器具の性能が比較にならないほど向上していると思うので、あくまでその様な傾向、程度に考えた方が良いようです(参考サイト)。
それで、それぞれの電気代を考えると、電気代は、
消費電力(kw)×時間(h)×単価(¥)
です。
一日5時間、6畳間で100ルクスの白熱灯を点けると、30¥/1Kwの場合、
(180w÷1000w)×5時間×30¥=27円
となります。
蛍光灯では、詳しい計算は省きますが、消費電力が低いので、電気代は約1/3の11円になります。
うん、やっぱ蛍光灯にエコ替えだ!
となるわけですが、ここで先程のグラフで「快適性」まで考慮すると、蛍光灯は白熱灯に比べて三倍の照度が必要ですので、電気代が1/3でも、必要照度が3倍なら電気代は行って来いで、さほど変わらなくなります。
また、「電気代」と書きましたが、電気代を月4000円として、そのうち1/3が基本料金だとすると、
仮に、全ての器具を蛍光灯にして、そして照明に関する消費電力が本当に1/3になったとしても、1/3になるのは、基本料金を除いた2/3が1/3になるわけなので、2/3×1/3で、5/9、つまり電気代は1/3にはならないんですね。
家中の使用電力に占める照明は16%と言われているので、照明だけを取り上げて考えても消費電力・二酸化炭素を減らす事は出来ません。
私は二酸化炭素懐疑論者でも、アナーキニストでもありません。
電気はやっぱり節約しなきゃ、と思っていますが、これには総合的な対策が必要なんですね。
長く稚拙なブログにお付き合いありがとうございました。 - 日記・育児 | comments (0) | trackbacks (0)
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