- 2012.05.24 木曜日
- 昨日の塗り壁材の件で、
『ガムにも使われる様な安全性が高いものでも、
微量でも、
化学物質が入っているら、それは自然素材じゃないのでは…?』
と、ご質問をいただきましたので、本日はその件について。
確かにその通りです。
ですから、私は自然素材100%とは書いてありません。
言い訳に聞こえたら申し訳ございませんが、100%かどうかが決め手ではなく、
安全・安心かどうか、が最重要なのだと思います。
そもそも、水も、化学式H2O、広義には化学物質です。
狭義には、人工的に合成された物かどうかで、区別するのでしょう。
そうすると、手を入れて加工して製品になっちゃうと、それは自然素材じゃなくなっちゃいます。
さて、唐突ですが、
ジャガイモの芽です。
芽には毒があるのはご存じの通り。
ジャガイモの芽の毒はソラニンという物質だそうです。
芽の除去が不完全な場合に中毒を起こす場合があるのはよく知られていますが、ソラニンの成人の経口中毒量は0.2〜0.4g。
ジャガイモの芽には、1kgあたり約1gのソラニンが含まれているそうなので、200gほど芽を食べれば中毒症状が出る恐れがあるとのこと。
そんなに芽を大量に食べる物好きはいませんね。
次、この花をご存じですか?
私が釧路市の上の鶴居村に住んでいる頃、夏の終わりから秋になるとこのとても美しい花が咲いていました。
色と形が特徴的なので、ご存じの方にはおなじみ、これは猛毒のトリカブトです。
トリカブトの毒のアコニチンは、精製された純粋なものだと成人の致死量は3〜4mg。
これはトリカブトの葉1gにあたるそうです。
怖っ。
では、このお魚は?
そう、ふぐ ♪
このとっても美味しいふぐにも毒があるのは子どもでも知っています。
ふぐ毒はテトロドトキシン。
トリカブトよりも強力で、成人の致死量は1〜2mg。
だから扱うには専門の資格が必要なんですね。
毒のある部位はふぐの種類によっても違うそうですが、ふぐの王様トラフグの場合は卵巣。
だから精巣=白子は、食べてたら幸せになれます。
卵巣だと天国行きです。
ま、何が言いたいかと申しますと、
化学物質=悪 & 自然素材=安心
という図式は必ず成り立つものではなく、自然素材をイメージだけで捉えてはいけないということです。
人によっては、あの香しき桧の匂いでもきつすぎて気分が悪くなる人がいるのです。
塩でも醤油でも大量接種すれば致死量はありますしね。
建築業界で一番簡単にこういうのを見分けるのは、
・良いことだけ言う
・その他は徹底的に批判する
この二つです。
建材でも工法でも、これに当てはまったら大抵マユツバ。
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