- 2011.11.22 火曜日
- 昨日の続きです。
真面目な工務店のお勉強集団、町の工務店ネットの宮崎〜鹿児島〜熊本〜福岡建物見学ツアーのご報告です。(あまりに無理な日程で昨日は鹿児島書くの忘れてました…)
本日はこちら。
鹿児島県姶良市の株式会社創建様のモデルハウス『薩摩町家』です。
昨日の陽向町家や、マクスの『冨嶽町家』同様、
建築家の【趙海光先生考案の現代町家】シリーズの一つです。
この薩摩町家も、趙先生直々の設計ということで、期待が膨らみます。
外観は、昨日の陽向町家と同じ杉板ですが、陽向町家はクリア仕上げ、薩摩町家はダークグレーのキシラデコール塗装。
仕上げの違いは、宮崎と鹿児島での、地域の違いから来ているのですが、色の違いでこんなにも全く表情が違います。
黒に緑。
この緑がないとどうなるか…、分かりますよね。
やっぱり庭の緑は必須です。
屋根が無いと家として成り立たないくらい、お庭も大事なのだと思い知らされます。
内部も美しく納められています。
造作キッチンも素敵でした。
このキッチンは、前庭と裏庭を結ぶ位置にあり、前後が大きな木製サッシ。
キッチンは、もはや北側に追いやられる存在ではなく、その家の一等地に鎮座する中心的システムなのですね。
こちらは二階。
やはり6m角の空間に柱がポンポンと二本あるだけ。
内部は家具と本棚によって間仕切られています。
それにしても、写真からも分かる様に、手前の天井が非常に低い。
昨日の様に南側の屋根との連続性…というわけではないのに…。
答えは裏庭にありました。
小川を挟んで反対側には、これから離れと庭が出来る。
創建の社長様曰く、ピザ釜も作って来場者をもてなすスペースとするのだそうで、設計者の趙先生としては、こちらから建物を見た時のフォルムを重視して、建物全体の「バランス=高さ」を決めたのだそうです。
【敷地があって、そこに建物が建つ】
【プラン集に合う(入る)土地を探す】
全く対局の考え方ですが、設計をするというのはどちらのことを言うのかは明白。
敷地との応答。
敷地から読み解く。
やっぱり趙先生から教わることは大きいのです。
創建の皆様、有り難うございました。
(業務連絡:松原さんお誕生日おめでとう、今度は冨嶽町家にお越し下さい)
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Comments
そ〜です、鎧貼り。
でも、板を斜めに削って押さえ縁をギザギザに加工して、っていう本物の鎧ではなく、下見板として貼って行く施工法でした。
正〜直な私の感想を書かせていただくと、杉板が綺麗すぎ、つまりほぼ無節でのモルだー仕上げのため、ニチハのよろい木目調サイディングに見えちゃったのが残念でした。
もっとも、そこは本物。
経年変化で美しく味わいが出てくるでしょうから、10年くらい経って、緑も成長してから、是非もう一回見たい建物です。
レポートありがとうございます(笑)。
外壁はヨロイですか?
そうですね、「外」を設計する、って本当に大事ですね。