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庭に野草を!

先週、出張で「お庭」のお勉強してきましたのでそのご報告を。

の前に、勉強したのが浅草だったので、浅草寺に足を伸ばしてきました。

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立派な建物でしたが、何だか「外国から見た一風変わった日本文化」を「日本文化です」と発信してと言うのでしょうか、一種独特の雰囲気に唖然としたのが正直なところです。

新東京タワーも見え、まさにその感を今後も増して行くのだろうと感じました。
というわけで、ミニ建物探訪コーナーは割愛です(笑)。


さて、何故タイトルが唐突に野草?

ということですが、庭作りの前に、ちょっとお勉強したことを備忘録もかねて書いてみます。


もうすぐ開催される大きなイベントなので、ニュースで耳にした方も多いと思いますが、
COP10:コップ・テンというのがあります。

COP(Conference of the Parties)」とは、国際条約を結んだ国が集まる会議(締約国会議)のことです。
多様な生き物や生息環境を守り、その恵みを将来にわたって利用するために結ばれた
生物多様性条約(Convention on Biological Diversity)では、
10回目の締約国会議「COP10」が2010年10月、名古屋で開催されます。

ちなみに、1997年に京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議も「COP」ですが、世界全体での温室効果ガス排出削減の大きな一歩を踏み出した、COP3=「京都議定書」(Kyoto Protocol)は、今回の生物多様性条約とは異なります。


気候変動枠組条約では【いのちは創れない】
生物多様性条約では【いのちは支え合う】
を合い言葉に、国内でも啓蒙活動が盛んです。


この生物多様性条約は、
ラムサール条約やワシントン条約などの【特定の地域、種の保全の取組み】
だけでは生物多様性の保全を図ることができない、
との認識から、新たな包括的な枠組みとして提案されました。

同条約は、国連環境開発会議(地球サミット)に先立つ1992年5月22日に採択され、リオデジャネイロ(ブラジル)で開催された同サミットおいて署名開放されました。

翌1993年12月29日に発効し、2009年12月末現在、193の国と地域がこの条約を締結していて、日本も1993年5月に締結をしています。

条約の3つの目的は、
地球上の多様な生物をその生息環境とともに保全すること
生物資源を持続可能であるように利用すること
遺伝資源の利用から生ずる利益を公正かつ衡平に配分すること

です。


動物の場合、『絶滅の危機』とか、『世界に数千頭にまで激減』というとわかりやすいのですが、植物はあまりピンと来ません。

動物や昆虫では、外来種の大量繁殖によって、日本固有の種が絶滅の危機にあるという話をよく聞きます。
身近な例では、ブラックバスやブルーギルの放流による、タナゴやモツゴやメダカの激減でしょう。

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今回、お話を伺った日本大学生物資源科学部の大澤啓志准教授(上写真)のお話をお聞きし、植物にもその危機は、静かに・しかも急速に広がっていると感じました。

『緑を大切に!』
ちょうど私が息子と同じくらいの頃、小学校の作文で書かされた記憶があります。
町を緑に!という合い言葉で使われる緑化植物(植栽植物)は、自生種・移入種・園芸品種のすべてを含みます。

植物の名前は、門外漢にとって非常にわかりにくく、草・花・木の区別しかつかない人も多いわけで、そこに大きな落とし穴があったのでした。

自生種(在来種)・移入種(外来種)・栽培品種を区別しない緑化や、管理しやすい栽培種の画一化、農薬の散布により、郷土種(国内産自生種と同義)は、急速に減って行く運命をたどったのでした。

現在、外来生物法により、特に他の生態系への影響の危険度が高い昆虫・動植物を侵略的外来種として栽培・保管・運搬・販売などを禁止しています。
安易な緑化は、貴重な在来種を駆逐してしまう危険があるということです。

また、それだけでなく、同じ種類の植物であっても、出来る限りその土地の植物を使わないと危険なのだそうです。

これはどういうことかと言えば、たとえば、最近よく聞く“蛍”の話。

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 (写真:YAHOO JAPAN きっず図鑑より)

日本のゲンジボタルには6種の遺伝子型があり、東日本型と西日本型では発光パターンが異なり、東日本型は4秒間隔で光るのに対し、西日本型は2秒間隔。
ところが近年、都内の幅広い地域で2秒や3秒間隔で光るゲンジボタルが相次いで見つかっている。
都内ではホテルや企業などを中心に観賞イベントが行われており、ホタルの需要が大きいく、そのため、養殖業者が遠い地域のホタルを販売したりしていることからこのようなことが起こっていると言われています。

3秒で光るホタルは、ペアリングの能力が低いそうです。

水系によるメダカの固有遺伝群が、別水系のメダカの放流によって変異してしまう、という遺伝子汚染も近年問題視されています。


植物の例では、同じブナでも、太平洋側と日本海側では葉の大きさが明らかに違うのだそうです。

また、先ほどの同じ種類でも在来種と外来種で違うという例では、日本のコマツナギは1mにも満たない低木ですが、公共工事などでも壁面に植えられる中国のコマツナギは最大6mにもなるのだそうです。

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 (写真:季節の花300

では実際、我々の周りでは、純粋な在来種ってどうなの?

という疑問を持ちましたが、河原や原っぱに鬱そうと生い茂る野草は、現在、ほぼすべて外来種と言っても過言ではないそうです。
下草刈りなどしっかりと手入れされ、農薬も使われていない里山で、でもなければ、日本古来の山野草は今やほとんど見ることも出来ないのが現状のようです。

日本の代表的な山野草であるキキョウも、今やレッドデータブックによれば、絶滅危惧II類(VU)に指定されています。


これらも考え、生産地のはっきりした在来種を使って行きましょう、という話なのですが、簡単なようで非常〜に難しい問題です。
静岡で生育された木だからと言って、苗が静岡とは限らないし、静岡産と銘打って販売されている草木など有りません。

頭の痛い問題です。

ただ、これからの生物多様性を守って行かなければならない時代において、強制とか努力姿勢と言ったストイックなアプローチだけではなく、自身が住まうその土地に対する生き方に、多少のこだわりを持つという考え方で、これら問題をとらえて行くことは、ちょっとワクワクすることですよね?
というのが大澤先生のまとめの言葉でした。

たとえ小さくても、自分の家の庭で、四季の変化を楽しみ、自然の気配に耳を澄ますことが出来る、
遠くの里山に、自分の庭を通して思いを馳せる、どこでもドアの様な…、
Here, There and Everywhere の視点から。


とっても難しいのですけど、頑張って取り組んでみようと思うのでした。

庭の話で何故野草?
が少し分かっていただけましたでしょうか?

マクスが加盟する町の工務店ネットを通して、みんなで頑張っている「一坪里山」・「一坪野草園」の活動がまさにこれなのです。

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 (写真:日本ハウジング-府内町家

明日は実際に、汗を拭き拭き作業をしてきた様子を交えてご紹介致します。


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