- 2008.12.02 火曜日
- 11/25の現場監督ブログにて、監督の城内が吹き付け断熱のご報告をしておりますので、その補足です。
断熱材には、色々な種類や工法がありまして、どれも一長一短があり、これがベストでそれ以外はインチキ、何て事はありません。
過剰広告にご注意を。
私は、そのお宅毎の立地条件・建物の形状・ご予算などに応じて、色々と使い分けておりますが、標準化されていない、とのご批判は、その通りだと思います。
でも、弊社くらいの規模ですと、標準化によるメリットはあまり多くなく、むしろ、その家・その時代のベストな物を選択するのが良いのでは、と思っております。
さて、今回の富士市の次世代パッシブソーラー「そよ風」システム搭載の家では、太陽で暖められた空気を効率よく建物内に循環させ、かつ保温効果を高めるため、現場発泡の吹き付けウレタン断熱工法を採用しました。
ここに、下写真のように施工をして行きます。
この発泡の様子は、なかなか面白いので、動画にしてみました。
良かったら下記をクリックしてご覧下さい。
(再生時間50秒 4.31MB)
もこもこ〜っ
って、凄いですよね!
もちろん再生速度は変えていません。
施工後は、この様に余計な部分をそぎ落とし、厚さが不足する部分はさらにその上に足して施工します。
この断熱の利点は、何と言っても施工と同時に気密が完璧に取れる事です。
断熱材は、どんなに性能がよい物を、どんなに厚く入れても、気密が取れていなければ意味が半減します。
隙間が有れば、そこに【室内-室外の空気の移動】が起こり、
そこで温度が変わるので、
雲が出来るのと同じ原理で結露が発生し、
カビが生えたり、木材を腐らせたりしてしまうからです。
その他の長所としては、
・弾力性があって、木材に密着するので、木が乾燥収縮で痩せても、隙間が出来ない
・透湿効果があって木材の呼吸を妨げない
・難燃性
等が上げられます。
反対に短所は、
・コストが高い
・施工時に臭い(施工後はまったくの無臭です)
・養生が大変
と言った所でしょうか。
今回の工事では、外壁に面した壁だけでなく、
この様にベランダ部分の下側や、もちろん屋根面にも断熱を施しました。
施工後にこうして現場に行って感じる事は、とにかく静か。
外部の音をかなり遮断しているのが実感出来ます。
あとは、見た目の影響もあるかも知れないですけど、やっぱり暖かいです。
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Comments
ただ、外断熱にすると通気層に断熱層が並列するので火災が怖いし、
充填断熱(内断熱)では気密工事を別にすれば、コスト的にやはりどれも割高になってしまうし…、
といったところです。
気密を厳密に気にせず、空気の逃げがあって結露しても、断熱材自体に調湿効果が期待出来る羊毛断熱材は、自然素材なのでその方が気分的に良いという場合は、それもアリだと思います。
一番いけないのは、熱伝導率(断熱性能)の値が0.幾つ高いとか低いとか、Q値(機密性能)がA社が幾つでB社は幾つとか、カタログ上のスペックで議論する事だと思います。
「そこにコストを注ぎ込むなら、構造にお金を使うべし」
が私の基本です。