神様が
「空を飛ぶ力」
「瞬間移動の超能力」
どちらかを授けよう!
と言ったらどっち取ります?
飛んでる時に何かに当たったら
痛いので、私は瞬間移動です
まぁ、こんなアホな2択なら
いいのですが、家づくりで
こんなふうに集成材と無垢材
どっちにすべき?
とか言われると誰だって
迷うはずです
本日は出来るだけわかりやすく
解説させていただきます
おはようございます
家族の笑顔と絆を結ぶアルチザン
株式会社マクス社長の鈴木です
富士市の注文住宅の構造材
手加工(手刻み)が終わりました
いよいよ上棟です!
の前に、借りていた作業場は
キレイにお片付けです
積んである材料を見ると
右隅の材料は白いですよね
土台に使うヒノキです
その他のやや赤いのが杉
どちらも天竜材です
別の山を見ると
断面で3つの材料がある
のがわかります
年輪の細かい天竜杉と
小さな板を張り合わせた集成材
目の荒いベイマツ(米松)
それぞれ特徴があります
冒頭で住宅の営業マンが(AI画像)
無垢材は弱い
集成材は強い
と言っていますが
これは嘘ではありません
これは品質を示すシールですが
E135-F375 ベイマツ
異等級構成集成材(対称構成)
と書かれています
少々専門的な話になりますが
E135の「E」は「ヤング係数」
と言って木材の曲がりの量
つまり「たわみにくさ」です
(※正確に書くと初期荷重による)
ちなみに「F」は曲げ強度を示し
折れるまで荷重をかけたときの
強さを示します
ざっくり言えば、EもFも大きい
ほど強い材、となります
異等級構成集成材(対称構成)
というのは
このように上下ほど強度が高く
(材料が横になっています)中は弱い
という対象構成にして
強くしなやかに作られている
というイメージです
何より、これがシールにある通り
JAS(日本農林規格)ですよってこと
無垢材にもJASを取っているもの
もあるのですが、日本全国の
流通量で2割と言われています
多くは「無等級材」という
品質が何ら担保されていない
材料であるということになります
無等級材は、同じ杉でも
E50~E100ほどばらつき
区別はつかないということです
となると
うーん、この人の言う通りか?
マクスは、というか私は設計に
際しこのように考えております
例えば、今構造計算している
こちらのお宅では当該部分の梁が
米松E135-F375異等級構成集成材
では、幅12cm高さ21cmの断面の
梁で耐震等級3が取れますが
無等級の米松材(E100で計算)
では、高さが24cm必要です
無等級のヒノキ(E90)や
無等級のスギ(E70)なら
高さが27cm必要となります
より小さい断面でもいいのが
輸入材のベイマツや
ベイマツ集成材ってことです
スギヤヒノキを使いたければ
同レベルの安全性を担保するには
大きな梁で家を建てればいい
天竜材は日本三大美林
と言われるほど良い材料ですが
基本JAS材は無い(認定工場がない)
ただ、ばらつきはあるものの
E70~100の材料が多いので
(JASはないけど抽出検査でわかっている)
E70で計算しておけば
構造計算よりも実際の構造が
弱くなることはまずあり得ない
(安全率も見ているし)
であれば、日本の森林のため
にも出来るだけ国産材を使い
構造計算上どうしても
無垢で無理なところだけ
ベイマツの集成材を使う
そうすれば化学糊でくっつけた
集成材は最小限ですみます
健康のためには化学糊は
少ないに越したことはない
わけですから
本日の話は実に小難しい内容で
ここまで読まれた方は少ない
と思いますが、大事なのは
構造計算もせずに
こんなこと言っちゃダメ
ってことですね
もっと学んでみたい奇特な方は
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