- 2011.09.01 木曜日
- 宮城に出張では、永田昌民先生設計の住宅を見学させていただける幸運に恵まれましたので、ここでご紹介させていただきます。
嗚呼永田作、といった感じの端正な佇まい。
以前にも永田先生の建物はご紹介させていただきました。
・島根の家
・クィーンズメドウ・カントリーハウス
形や大きさは違えど、超一流の住宅作家として知られる永田先生の建てる家々は、どれも、なるほど永田先生ね、という作風がしっかりとあります。
ハウスメーカーは時代を追います。
例えば、全館冷暖房と言っていたかと思えば、手のひらを返したようにエコだエコだと。
工務店は流行を追います。
南欧風・和モダン・シンプルモダン…、お客様の要望次第、受注のためには何でもありです。
建築家は人とは違う個性で勝負。常に斬新、時にコンテンポラリーアート。
住宅誌には、おぉ、すげ〜っ、と言う建物のオンパレード。
でも、一体この家どうやって暮らすんだろう何て家も…。
上記はあくまで一般論ですが。
でも、永田先生は違う。
常に一目で永田作品と分かる住宅を作り続け、マンネリ化することなく極まって行く、建築家と言うよりも設計職人といった感じ。
そんな作品のディテールをわが物にしようとみんな必死で写真取ったりメジャーを当てたり…(笑)。
でも、マネできそうで決して出来ないのが永田作品の実に奥深い所です。
建築は常に、「こう建てたい」という設計者の理想と、建て主の「希望と予算」との戦いと言われます。
先日お客様とお離ししていた際、
「外壁はガルバリウムで行きましょう」
と言う私からの提案に、
「やっぱり外壁はあの白い漆喰が良いんですけどねぇ…
どこもここも落として行くと、マクスさんの家の意味が無くなっちゃうし…」
とのお言葉をいただき、ハッとしました。
うれしさ半分、どこをどうやってコストを調整しようという悩み半分…。
それはお客様も同じでしょう。
大事なのは耐久性・耐震性に関わる部分。
でもこれも結構色々あるわけでして…。
建物ミニ探訪の趣旨から外れてきました。
とにかく、私は「永く安心して住める家」、これからぶれることなく、私なりの作風みたいな物が出来ていったらなぁ…
そんなことを、永田先生の家を見ると毎回“強く”感じさせられるのでした。
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