- 2011.01.20 木曜日
- 今回の出張の、ミニ建物探訪最終回です。
滋賀の洒落庵に行って参りました。
と言っても、「洒落庵」ってどこの茶室?と思われるかと。
洒落庵(しゃらくあん)は、町の工務店ネットの仲間の、山手工房さんが、建築家の村松篤さんとコラボして建てた住宅です。
洒落庵の名前の由来は…山手工房さんの社長ブログをご覧下さい。
村松さんは、私たちと同じ静岡県生まれ。
OMソーラー協会設立に参加し、同協会取締役設計部長を経て、1996年に村松篤設計事務所を設立。
地元の杉材を使用し、塗り壁と和紙で仕上げられた住宅で、日本建築学会東海賞を受賞されています。
町の工務店ネットの、「建築家と建てる家:スタンダードハウスの運動」にも参加されてております。
そんなこともあり、村松さんの設計のお宅は、以前にも見せていただいたことがあります(その時のブログ)。
一言でその建築を表現するなら「上品」。
品の良い、上質な空間を作るディテールはうっとりします。
常々、その技術をパクってやろう、いや失礼、言葉が悪いですね、技術を盗み、自分の物にしたい、と願っていますが、出来そうで出来ないのが村松さんの「上質」なのです。
そこで、この洒落庵を、構造の段階でも見学させていただき、今回完成見学会にお邪魔させていただきました。
マラドーナのように?太っ腹な山手工房の山口社長より、ブログ掲載の許可をいただき、お施主様にも了解を取っていただきましたので、早速ご紹介させていただきます。
洒落庵の名に恥じない、端正な佇まい。
木の美しい深い軒と格子は、絶妙な高さと勾配によって、何とも言えない安心感と緊張感が同時に感じられました。
自然素材が売りの山手工房さんらしい、何とも落ち着くLDK。
そのLDKを見下ろす吹き抜けに面した家族スペース。
リラクゼーションを予感させる脱衣室から浴室をのぞくと…
嗚呼…
ハーフユニットの上部を本物の木で仕上げた安らぎの浴室。
ホタテ漆喰で仕上げられた内壁は、何とも清々しい空間。
子供達ものびのび育っちゃうんでしょうね。
そして、
村松さんの真骨頂と言うんでしょうか、
洗練されたディテール。
それはそれは綺麗なトイレの女神はんは、トイレ掃除をすると宿るそうですが、
住宅の神さんが居るとすれば、それはきっとディテールに宿りますね、絶対。
そのディテールを堂々と盗もうとする、神をも恐れぬ社員大工の丸山(笑)
見学会の際にお会いした、お施主様のご家族が、それはそれは嬉しそうにお友達にこの家の説明をしていたのが非常に印象的でした。
見学会翌日、町の工務店ネットの総会で、その建築家の村松篤さんと直接お会いし、名刺交換させていただきましたが、何と一緒にお酒を飲みながら、設計思想から仕事に対する姿勢まで、色々お話しさせていただいた上、私の悩み事相談にも乗っていただいたりして…
失礼な言い方かも知れませんが、とにかく、凄っい良い人。
村松さんの設計は前から好きでしたが、すっかり人物そのもののファンになってしまいました。
山手工房の皆様、村松さん、そしてお施主様、誠にありがとうございました。
あぁ…
いつか…
絶対…
私も…
村松さんに…
設計を…
お願い…
したいっ!
…
…
…
いかがですか? (笑)
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Comments
オーラ・アミーゴ~!
「陰影礼賛」を読んでいない工務店社長は、
オフサイドを知らないサッカー選手みたいなものだ!
と言われています(ウソつけ…)。
漢字ばっかりで読むの大変でした(笑)。
貴殿なら5人抜きの勢いで、すすすぅ~っと読めるでしょう。
アディオース・アミーゴ~!
かなりご機嫌なご様子は伝わってくるのですが(笑)、
意味がわからないんですけど?
それはともかく、アシストしにいきますので
いつでも呼んでくださいヨ~ッ!
「神の手」でも何でも使いますから!
ところで、貴殿も「陰影礼賛」を読んでいたのですか?
私も今度、読もうと思っています。
これはこれは、ご丁寧なコメント、誠にありがとうございます。恐悦至極に存じます。
ふざけたコメントを書いた後なので、お恥ずかしい限りです。
(皆様は、ハンドルネームから、muratoku様がどなたかご想像下さい…笑)
日本人でさえ読みにくい陰影礼賛を、海外の建築家が読んでいるんですね。驚きです。
照明一つとっても、とかく工務店の人間は、「暗い」というクレームを恐れるばかり、不必要に照明器具を取り付け、折角の空間を台無しにしがちだと思います。
適切な「暗さ」こそ、住宅に寛ぎと癒しを与える、と言う事を根気よくご説明していかなければいけないのだと思いますし、その説得力を身につけることが、実務者にも求められる時代なのだと思います。
いやはや厳しいご時世だと思いますが、諸先輩方に教えを請い、そのスキルを盗み、日々精進せねば、と思います。
何卒、今後とも宜しくお願い申し上げます。
そして、いつか、一日も早く…!!!
(笑)
今回の仕事は、遠方でありながら非常に密度の高い建築が実現できたのではないかと思っています。
それは 「いいものをつくる」 というひとつの目標に向かって、建主と施工者と設計者が真剣に取り組んだ賜物な
のではないでしょうか。
建築は突き詰めれば文化論の話までおよびます。
今朝の静新の朝刊に掲載されていましたが、フランスの
建築家ポール・アンドリューが谷崎潤一郎の陰影礼賛を
紹介していました。「海外の建築家」 は皆これを読んで
日本文化を研究していると・・・。
長い間受け継がれてきた日本特有の文化を、これからも
微力ながら次世代へ受け継いでいけたらと、日々感じながら仕事を続けています。
今度は気軽にお越しくださいね。お待ちしています!
オーラ・アミーゴ~! ブエナ~ス!
コモ エスタス? ア~ハァ~ン
グラ~シア~ス グラ~シア~ス グラ~シア~ス
ベッサッメッムゥーチョォ~ッ!!!
そんなアシストがあったら百人力、気合い入れてガンバリマァ~ス。
アディオース・アミーゴ~!
力を入れて洒落庵の紹介をしていただき、ありがとうございます。
写真が綺麗ですね。見習うようにします。
きっと「あなたっ!」は、早々に現われるんじゃないでしょうか。 「あなたっ!」が現われた時は、ブルーと白のストライプのユニフォームに身を包み、私も静岡までアシストしに行きますので(笑)!