- 2010.05.13 木曜日
- 出張報告の続きです。
スタート地点が博多だったのにもかかわらず、翌日の解散場所は広島。
きつかったのですが、広島と言うことで!
前からずっと行きたかった宮島に行くことが出来ました(雨でしたけど)。
宮島と言えばやはりここ!
世界遺産の厳島神社です。
日本一有名な鳥居、厳島神社の海に浮かぶ大鳥居です。
実はこの鳥居、浮いているのでも、海底に刺さっているわけでもなく、ぽこって置いてあるだけってご存じですか?
波が来るのに重みで動かないんですねぇ〜!不思議!!
その秘密は…
なるほど、このページを見ると分かります。
しっかしこの鳥居の柱の太い事っていったらどうなんでしょう。
幹廻りは10m!
ということは、直径3m以上ですよ!
なんてこったい、
凄いぜ楠っ!
うはぁ〜、やっぱり美しかったです。
竜宮城という比喩がぴったり。
海の上にこんな神殿造りの神社を建てようという発想がもう世界遺産ですね。
でも、やっぱり気になるのはこういうところ。
上記三枚の最初の二枚は、本殿とその前の拝殿〜国宝の高舞台(上記三枚の内一番下)の間に位置する祓殿(はらいでん・はらえどの)。
この床!
でかっ!
両サイドはケヤキでしたが、中央は鳥居の柱と同じ楠。
この楠も半端な大きさじゃありません。
目検討ですが、一番大きなのは、約幅1.5m×長さ9mくらい。
どこだかの藩が軍艦用に取ってあったのを献上したらしい、
と言うようなことを守衛さんが仰っていましたが、あまりの大きさに圧倒されてその話を忘れてしまいました(すみません)。
厳島神社の床は、高潮の際に板の間から水を抜き、その圧力を受け流す、というのは有名ですが、
この祓殿の床は、ただ置いてあるだけで、波の力をその重みで受け流すのだそうです。
いやはや、凄いことを考えますよね、日本人てばっ!
厳島神社に関しては、様々な解説や、すばらしい旅行記ブログが溢れているので、私からしょーもない解説はやめますが、
今年の正月の芸術新潮の創刊60周年記念特大号で、
「わたしが選ぶ日本遺産」
という特集が組まれ、各界を代表する著名人がコラムを寄せる中、建築家の世界の安藤が厳島神社について書かれていましたので、それを少しだけご紹介。
「自然を愛しむ繊細優美な感性の一方、
自然に拠りながら、
雄大で大胆な世界を切り開く想像力。
これら相反する個性が同居し、
拮抗する懐の深さに、
日本文化の個性と豊かさを感じることが出来ます。
こうして過去の建築遺産を真剣に見つめると、
自分たちの遺伝子が作り上げてきたものに、
誇りを感じることが出来るでしょう。
そこから必ず、
未来につながる手掛かりが見つかるはずです。」
か、かっこよすぎる…。
厳島神社を見下ろす形で、小高い丘の上に、厳島神社同様、朱塗りに桧皮葺の五重塔と、秀吉が建立を命じた巨大な千畳閣(豊国神社)がそびえ立ちます。
神社に参拝する過程で下から見上げると、その巨大さと、現実離れした高い位置に建てられている様子から、一瞬幻を見ている様な、冗談のような、そんな錯覚にとらわれるのは私だけでしょうか?
千畳閣は、秀吉の死によって、工事が中断し、天井が作られないまま未完であると言われています。
ですので、
写真のように、巨大な梁組と、清水の舞台の様な貫構造をじっくり見ることが出来ます。
重機もない時代、こんな場所に、こんな建物を建てるなんて、ピラミッドの建て方くらい不思議に思えます。
それは、まさしく安藤氏が言うように、これら建築物を真剣に見ると、建築に携わった人間の、狂気にも似たド真剣な魂や息吹までが、伝わってくるようです。
家造りも、そこまで鬼気迫って作ったら…
お施主さんは何も言えない…?
住宅の目指すところはそこではないでしょうが、
少なくとも、お金をもらうために迎合する、というのは、明らかに間違っている、
と、本物の前に感じずにはいられません。
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Comments
ご心配ありがとうございます。
確か、こけなかったと思います。
コメント有り難うございます。
そうですね。
厳島神社の良いところは、国宝や重要文化財を間近で、ときに触れて、写真を撮って、見学が出来るところですね。
修学旅行生で溢れていましたが、変な落書きもなかったし。
私も、歩いて鳥居に触りたかったのですが、そうなったら、海に浮かぶ姿も見たい、と言うことになるのでしょう。
それよりとっても気になることが…。
鳥居まで歩いていって、こけませんでした?(笑)
大鳥居まで歩いて行くことができました。
真下から見上げる鳥居も圧巻でしたよ。
極太の柱に抱きつく?こともできたし、敷石の上に「置いてあるだけ」の状態も見ることができました。
重みだけで立っていられるんですねぇ。すごい。
今度行く機会があったら、やはり海に浮かぶ厳島神社と大鳥居を見たいですね。
中州の街の灯りが呼んでいる気がしました。
後ろ髪が数本抜けました。
厳島神社は雨でしたが、雨に濡れる姿も素晴らしかったです。
雨の日に美しく見える建物が本当に美しい、とさえ感じます。
あといつか見てみたい建物は、投入堂っすね。
国外だったら落水荘とかもいいけどやっぱピラミッドかなぁ。
建築じゃないけど、メキシコの「結晶の洞窟」の洞窟も死ぬまでに一度行ってみたいっすねぇ〜。
まず無理でしょうけど。
門司から広島へ逃げたな。
博多は逆だから残念!
それにしても厳島神社はすばらしいね。
四代目のガイドも良かった。
完成見学会も大盛況の様子。
良かったね。